「米小売業は新型コロナ後に再び重傷を負った」31日付米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は「アフリカ系男性のフロイドさんが白人警察の暴力により死亡したことを発端とする抗議デモが全米各都市を席巻し、一部地域で暴動化している。店や宅配物の略奪が相次いでおり、感染症による封鎖が解除され営業再開した米小売企業に新たな衝撃を与えている」と報じた。
米CNBCは31日、「全米各地で総合スーパー、専門店、高級品店などが略奪の被害にあっている。小売大手アマゾンのホールフーズ・マーケット、アップルストア、百貨店のターゲット、その他の小売業者が一部店舗の閉鎖もしくは営業時間の短縮を余儀なくされている。うちホールフーズ・マーケットとターゲットは、現地政府の外出禁止令に合わせ営業時間を調整した。最も影響が深刻なのはウォルマートで、全米の数百店舗の営業を停止した」と報じた。
新型コロナウイルス感染症による封鎖を受け、米国の小売業の従業員約100万人が休暇に入っている。米商務省のデータによると、米国の小売業の売上は3月に前月比8.7%減となり、1992年の統計開始以降の月間ベースで最大の下げ幅となった。しかし暴動により米国の多くの小売業の営業再開計画が再び頓挫した。アップルは全米に271店を構えており、先週そのうち約100店の営業を再開したばかりだ。しかし多くの専門店が先ほどの週末に略奪の被害にあったため、アップルは31日に「従業員の健康と安全を考え、各店の営業停止を決定した」と発表した。
抗議デモ参加者の暴力活動が中西部で多発しているほか、店の略奪はすでに米主要都市の繁華街に拡大している。一部の高級ブランド店が目をつけられている。ロイター通信は31日、「ロサンゼルスの高級住宅地であるビバリーヒルズ付近のブランド店も、暴動中に略奪を受けた。ファッションブランドのアレキサンダー・マックイーン、高級品のグッチも被害にあった。付近の50店以上の高級品店が入居するショッピングセンター、ザ・グローブも略奪を受けた。レイバンやアップルなどの店の損失が深刻だ」と報じた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月3日