中国の金融が引き続き実体経済を力強く支えている。中国人民銀行(中央銀行)が6月10日に発表した2020年5月の金融統計によると、5月末時点で広義のマネーサプライ(M2)は前年同期比11.1%増、前月比横ばいだった。M2の伸び率は、3月末に2ケタに回復して以降、3カ月連続で2ケタを保っている。
社会融資規模では、5月の新規社会融資規模は3兆1900億元と、前年同期を1兆4800億元上回った。5月の人民元建て新規貸出は1兆4800億元で、前年同期に比べ2984億元増えている。
分析によると、5月の与信と社会融資の伸び率が比較的高い水準を保ったのは、感染症の流行が落ち着きつつあり、企業の営業と生産の再開が加速し、実体経済が順調に回復していることを示している。また、金融機関が実体経済に対する支援を拡大し、「信用緩和」の状態が形成されており、資金調達が困難といった問題を効果的に和らげている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月11日