世界銀行が管理する「グローバル・ガス・フレアリング削減パートナーシップ(GGFR)」が先ほど発表したデータによると、世界の天然ガス焼却処分量が過去十数年で最高水準となる1500億立方メートルに達している。これはサハラ以南アフリカの年間天然ガス消費量に相当する。
天然ガスの焼却処分とは、石油開発に伴う天然ガスの燃焼のことで、技術、監督管理、経済的な制限により発生する。年間排出量はCO2換算で4億トン以上で、貴重な資源を浪費している。焼却されなかったメタンと煤の排出が環境に有害な影響を及ぼしている。
世界銀行エネルギー&採取産業プラクティスマネージャーのクリストファー・シェルドン氏は「データによると、天然ガスの焼却処分は依然として長期的に存在する問題で、一部の国でこの問題を解消することは依然として困難であるか非経済的だ。同時に新型コロナウイルスの大流行が多くの挑戦をもたらしており、持続可能及び気候関連問題が棚上げされる可能性がある。そのためこの懸念すべき流れを覆し、天然ガスの焼却処分問題を徹底的に解消しなければならない」と指摘した。
統計データによると、天然ガス焼却処分の主要国(ロシア、イラク、米国、イラン)が世界全体の天然ガス焼却処分量に占める割合は、2017-19年の3年連続で45%を占めている。この4カ国を除くその他の石油生産国を見ると、2012-19年の天然ガス焼却処分量は90億立方メートル減少している(10%減)。今年第2四半期の世界の天然ガス焼却処分量は10%減少しており、30の主要天然ガス焼却処分国の大半で減少した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年7月29日