中国電子情報産業発展研究院は27日、「2020年上半期の中国家電市場報告書」を発表した。報告書によると、市場が日増しに飽和する耐用財である家電の消費が、新型コロナウイルス感染症から大きな衝撃を受けている。今年上半期の中国家電市場小売額は前年同期比14.13%減の3690億元。新型コロナの感染対策の好転、各種消費促進策の実施・発効、メーカー及び店舗の積極的な調整により、市場の販売が目に見えて好転している。家電市場は速やかに前年同期の水準まで回復している。
データによると、第2四半期の中国家電市場小売総額は2486億元で、第1四半期より倍増し前年同期比2.64%増となった。
ネット通販は家電市場の急速な回復に対して重要な力を発揮した。報告書によると、今年上半期の中国の家電製品ネット通販小売額は前年同期比7.23%増の1913億元で、ネット通販が家電小売額全体に占める割合が51.84%にのぼった。書籍及び3C(Computer、Communication、Consumer electronics)電子製品に続き、ネット通販のシェアが過半数に達した品目となった。
製品を見ると、今年上半期に家電の圧倒的多数の販売が振るわず、販売量と売上が同時に減少した。しかし消毒ケース、浄水器、食洗機、ダニ駆除装置などの除菌・消毒を中心的な機能とする製品の販売が大幅に増加した。また調理用の小型家電(エアフライヤーやトースターなど)、清掃類小型家電(洗浄器や電動モップなど)、個人用ケア用品(ヘアカッターやマッサージ機など)の販売が、「引きこもり経済」のけん引を受け急増した。
報告書によると、家電業界は上半期にライブコマースを100万回以上行い、取引額が1000億元以上にのぼった。データによると、今年第2四半期の家電類ライブ配信の1回あたりの取引額が第1四半期の4倍に達している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年7月29日