ディズニーが5日に発表した第3四半期報告書によると、同社の第1-3四半期の売上高は506億8100万ドルと、前年同期比で0.38%の微減だった。赤字は21億5400万ドルで、前年同期は100億8200万ドルの黒字だった。
テーマパークの売上減がその主因の一つだ。来咖シンクタンクの創業者である王春霞氏は、『証券日報』のインタビューに応じた際に「感染症の影響を受け、ディズニーのテーマパーク事業の売上は第3四半期に8割以上も激減した。今後は緩慢に回復する見通しだ。客入りがまずまずなのは中国上海地区のディズニーランドだけで、中国香港地区は客入りが悪く、海外はさらに深刻な被災地となっている。映像コンテンツ事業も同様で、オンライン事業は今のところネットフリックスに太刀打ちできない。また国内の玩具メーカーの泡泡瑪特(ポップマート)もテーマパークを開く計画を立てているようで、ディズニーにとっては大きな衝撃だ」と述べた。
また感染症の影響で映画館が営業停止に陥り、ディズニーの映画作品にも影響が出ている。ディズニーは昨年、『アベンジャーズ4』『ターミネーター: ニュー・フェイト』『アラジン』『X-MEN: ダーク・フェニックス』などの大作を上映したが、本四半期に上映を予定している作品はない。
『ムーラン』がストリーミングサービスで配信へ
この状況を受け、ディズニーのストリーミングサービス「Disney+」が唯一の見所となっている。第3四半期末現在、同サービスの課金ユーザーは5750万人に急増しているが、アナリストの予想した人数には達していない。
四半期報告書の分析会議において、ディズニーのボブ・チャペックCEOは、9月4日より同サービスで映画『ムーラン』を配信すると発表した。しかしこれは一時的な選択であり、配信方法の全体的な変化を意味するものではないと強調した。
同サービスのその他のコンテンツとは異なり、『ムーラン』は無料ではない。同サービスの毎月6.99ドルの基本料金のほか、ユーザーは同作品を29.99ドルで購入しなければならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年8月6日