数カ月の新型コロナウイルス感染症によるダメージを経て、中国国内旅行はまもなく訪れるゴールデンウィークに大幅に回復すると見られる。一部の航空便のチケットは完売し、各大手旅行サイトでのホテル予約件数も急増している。ロイター通信が伝えた。
押さえつけられていたニーズが楽観的感情を増長させ、中国観光業は転機を迎えている。10月1日から始まる8連休はここ数カ月に現れた打診的な回復の原動力となる見通し。
活力を取り戻した中国の観光業はアジアの一部地区および欧米諸国の観光業と鮮明な対比を成し、新型コロナウイルス感染症の流行はこれらの地域で今も続き、人が集まるイベントは制限されている。
平年の国慶節の連休は観光業が最も忙しい時期の1つで、しかも国内旅行だけにとどまらない。昨年の中国の旅行者は延べ7億8200万人で、うち海外旅行者は700万人を超えた。
「9カ月にわたり抑えつけられていた旅行ニーズがこの8連休に一気に放出される可能性がある」。旅行サイトの携程網によると、ゴールデンウィークの旅行者は8億人に達する見通し。
中国は新型コロナウイルス感染症をほぼ抑制し、国内旅行の多くの制限も廃止した。しかし、世界各地の検疫要求と国際便の不足という点から、海外旅行を考える人はいない。
「どこかに遊びに行きたいという思いがあり、このような抑えられたニーズが存在する。家に籠っていることに飽きたためである」と、華泰証券の小売業アナリストは話す。
しかし、感染症の注意は今も存在する。あちこちで健康コードを見せなければならず、一部のホテルは宿泊客に到着前に拡散検査を受けるよう求めている。
中には自宅待機を要求されている家庭もある。北京や上海などの都市の多くの学校が保護者と学生にやむをえない場合を除き、外地に行かないよう要求している。北京在住の45歳の潘磊さんは、子供の学校からの通知を受け取り、黄山への家族旅行を中止した。「前払いした予約金が無駄になった」と話す彼だが、「今年の冬に第二波が懸念されており、学校もリスクを最小限に抑えようとしている」と理解を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年10月1日