10月1日からの国慶節に伴う長期連休は常に、中国経済を観察する重要な窓口だ。新型コロナウイルス感染対策が常態化してから初の国慶節連休中、中国の消費市場が大幅に回復した。観光、外食、ショッピング、文化、娯楽がいずれも活況を呈した。海外の観測筋とメディアは、連休経済の活況は感染症との戦いの重大な戦略的成果を示しており、中国経済の持続的・安定的回復の明瞭なシグナルを世界に発したと指摘した。
韓国現代経済研究院新興市場部の韓載振部長は、「中国は世界に先駆け感染症を封じ込め、人々が注目する防疫の成果を手にした。感染対策が常態化するなか、連休経済の促進により住民の消費の活力を十分に引き出すことができる」と述べた。
感染症は世界の各業界に重傷を負わせたが、真っ先に影響を受けたのは観光業だ。感染症の効果的な抑制により、中国では連休中に観光が盛り上がりを見せた。データによると、10月1−4日の中国国内の観光客数は延べ4億2500万人で、観光収入は3120億2000万元にのぼった。
米紙「ニューヨーク・タイムズ」は「中国は驚異的なペースで正常に近い状態に戻っている」と評価した。ドイツ通信社は「世界の観光業の損失は今年1兆ドル以上にのぼるが、中国の観光はおおむね正常に戻っている」と伝えた。
多くの海外メディアが、都市封鎖解除から約半年後の武漢に目を向け、その回復力に感嘆している。英紙「タイムズ」(電子版)は記事の中で、「武漢スポーツセンターの営業再開初日、予約人数が上限に達した。繁華街は大変な賑わいを見せ、ランドマークの黄鶴楼は夜間に美しいイルミネーションショーを披露した」と伝えた。米CNNは、黄鶴楼は連休中に最も好評を博したスポットの一つと報じた。
米シンクタンク・ピーターソン国際経済研究所のニコラス・ラディ上級研究員は「中国の消費はすでに回復を始めている。8月の社会消費財小売総額の伸び率は、今年初めてプラス化した。連休中のリベンジ消費などの影響を受け、小売業が急回復する見通しだ」と分析した。