中国国際経済交流センター副理事長、商務部元副部長の魏建国氏は1日に開かれた第16回「北京―東京フォーラム」の分科会で、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を背景とする世界経済の発展の先行き、世界経済の回復及び発展の促進における中日両国の役割をめぐり、次のように発言した。
世界経済全体の中心が、予想以上のペースで東に移る。つまり今後、米国やEU、及びその所在する一部地域の経済回復が予想通りのペースにならず、かつ衰退の勢いが増し続けるということだ。全世界で製造業、サービス業、技術、資本、人の東への移動が生じる。主な移動先は中国、日本、韓国、ASEANを含む東洋だ。
米国がすでにこの問題に注意していることは間違いない。そのため中米双方の今後の議論の主戦場も東に移る。現在の東アジア、アジア太平洋の状況を見ると、中米の経済的な駆け引きの舞台になる可能性が高い。これについては十分に認識しなければならない。しかし次の2点に関する人々の見解は一致している。つまり中国の消費市場を中心とする新たな東アジアという消費市場が今後一定期間に渡り、世界最大の消費市場になるということだ。
RCEPの署名により、15カ国が大きな全体的な成長、要素の充足及び生産要素の最良の配置を手にする。だがそれよりも重要なのは、この市場の消費が世界市場の消費をけん引することだ。これについては米国も認めている。次に、この市場の中でより多くの革新が生まれる。つまり今後の全体的な革新は、技術、体制、市場の消費に比較的集中する。またビッグデータ、クラウドコンピューティング、スマートシティ、5Gなどの新しい経済も、この市場で今後5年間で大きく進展する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年12月1日