ロイター社の報道によれば、力強い国外需要の後押しを受けて中国の製造業は急速に回復しており、その勢いは予測を上回り、関連工場は輸出の受注を履行するために急いで労働者不足を補填している。
また、シンガポールの大手華字紙『聯合早報』は、中国の輸出激増によりコンテナの供給が需要に追いつかず、中国における最新の輸出コンテナ運輸指数は史上最高を更新したが、これは主に中国の輸出が急速に成長していることによるものだと報じた。
中国国内で新型コロナウイルス感染症が効果的に抑制され、業務再開が成されたのち、中国における輸出の成長は予測を上回った。この背景にはさまざまな面での要因がある。
工業生産基盤の面における中国の強みの一つはサプライチェーンが整っており、部品や原材料の海外依存度が相対的に低いことだ。観光業などの業種に比べると、工業生産は人の移動による影響が相対的に少ないことから、中国の工業生産は迅速に回復した。
サプライサイドとデマンドサイドの関係の面では、新型肺炎は経済に影響を及ぼしたが、最も重要な特徴はサプライサイドの受けた影響がデマンドサイドよりも大きいことであり、これは先進国でとりわけ顕著に見られた現象だ。新型肺炎による人の移動制限と運輸管理は、多くの国で生産を回復させる術がない状況を招いた。しかし、各国政府が積極的に消費刺激策を打ち出したことで、新型肺炎によるデマンドサイドへの影響は相対的に小さかったため、需給ギャップが生じた。中国は生産が急速に回復したことにより、全世界に物資を供給し、世界の工場という特性を余すところなく発揮している。
同時に、中国企業は市場適応力に優れ、市場の変化に合わせて速やかに調整を行うことができ、その点において民営企業はとりわけ強みを見せている。民営企業の生産は自主決定によって成され、あらかじめ注文を約束されているわけではない。民営企業は自社の生産ラインおよび生産目標をコントロールすることに長じているため、ひとたび海外市場に変化が生じるや、素早く調整を行うことができる。
「北京週報日本語版」2020年12月30日