3班体制や生産設備の増加など、工場は需要を満たすためすべての手を尽くしているが、これでもまだ不十分だ。キングストンテクノロジーの杜紀川CEOは「数週間内で完全な操業停止から100%フル稼働に移った。これは14億人の中国人が急にPC用メモリと同時に購入することを決めたようなもので、信じがたい。当社にはこれらの受注に対応するためのPC用チップ、生産設備、従業員がない」と述べた。多くの企業が中国事業の拡大に注力している。経済学者は、中国経済は世界に先駆けコロナ禍を脱すると予想している。
市場研究会社・PIMの中国区責任者であるトム・ウッド氏は、現在は対中投資の最良の時期と判断している。「現在の状況は20年前とほぼ同じだ。トップの技術を持ち、中国市場をよく理解しているならば、いま中国に進出しない理由はない」
筆者が務めるコンサルティング業界では、生産能力の拡大、従業員採用拡大、マーケティング強化に取り組む企業が増えている。これらの需要は空輸、小売、機械、ハイテクなど数多くの業界に存在する。
対中タカ派は、中国は現在もコロナ禍に置かれており、無数の中小企業の倒産が続いていると考えている。一部の経済データによると、消費者の支出はコロナ前の水準に届かない。ところが6カ月前と比べれば状況は大きく好転している。
筆者は楽観主義者だ。コロナはほぼ抑制されており、多くの中国人が国内旅行を計画している。多くのシンクタンクが、今年の中国の経済成長率が2桁弱にのぼると予想している。外資は現在すでにコロナ前の水準を上回っている。これは外国企業が再び、中国の高成長を求めていることを意味する。
中国が帰ってきたことを、あなたはご存知だろうか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年1月20日