同氏はまた、貧しい山岳住民の移住が都市化の取組で最も難しい問題だとの見方を示した。「中国では電力や食料の供給を確保するのが極めて難しい山村が多い。しかし、人々は山村を離れて快適な地域に引っ越すことを全く望んではいない。この仕事は政府にとって難題となっている」と語る。
そして、「中国を農業国から工業国にに変えなければ、貧困脱却は不可能だ」とし、「中国人がかつて極めて困窮した生活を送っていたと言うならば、中国は今や持続的な経済成長を遂げ、安定した収入を得ていると言える」と述べた。
総合的な施策とたゆまぬ努力がしかるべき成果をもたらした。中国の経験を研究することは、ロシアの貧困削減計画に役立つかもしれない。
Deyev氏は、「ロシアは中国農村部の貧困対策の経験を真摯に研究する必要がある。ロシアの多くの貧困層・低所得者層も都市から遠く離れた農村部に住んでいるからだ」としている。
マスロフ氏は、国民の教育水準の引き上げが決定的要素だとみている。同氏は、「中国の大学は現在、新しい専攻を設け、新しいサービス形式を導入し、世界ランキングの上位に躍進している。中国人は人工知能やクラウドストレージなどの技術を開発し利用しているが、これらはみな新たな雇用機会を創出し、市場に多くの資金をもたらした。20年前の中国と現在の中国は全く異なる世界なのだ」と語る。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月6日