タイ国立タマサート大学経済学部の准教授で、中国に詳しい著名専門家でもあるアーソンシー氏は、長年にわたって中国の「両会」に注目してきた。同氏はこのほど、中国中央テレビ(CCTV)のインタビューに応じ、中国「両会」は、世界が中国を総合的に理解するための重要な窓口となっていると指摘。ここで発信される中国の経済や科学技術の発展動向に高い関心を寄せてきたと明らかにした。
同氏は、政府活動報告の中で総括された「十三五(第13次5カ年計画、2016年~2020年)」期間の発展の成果は、大いに敬服させられるものがあったとして、次のように語った。
「経済運営は総じて安定的に推移しており、経済構造は最適化されている。貧困からの脱却を目指す『脱貧困堅塁攻略』の成果は目覚ましく、絶対的貧困を解消するという苦難の業を成し遂げた。農業の現代化は着実に推進され、毎年のように豊作が続き、食糧生産量は増加している。対外開放は拡大を続け、『一帯一路』の共同建設が実を結び、教育や衛生、文化などの分野で新たな進展を得ている。こうした各分野での成果は、中国政府の正確な指導力と、各部門が一致団結した努力の賜物といえよう」
同氏はまた、政府活動報告に記載されている「十四五(第14次5カ年計画、2021~25年)」の目標と課題も非常に明確で、中国が計画を成功させる上で重要な要素の一つになっていると指摘。目標を明確にし、確実に達成させることが大きな要因だとの見方を示した。中でも同氏が最も関心を持ったのは、中国の科学技術イノベーション計画だ。