蔚来汽車はこのほど、チップ不足などを理由に5日間生産を停止した。チップ不足などの状況は世界自動車業界の発展にも障害が出始めている。チップ不足は自動車業界の発展と自動車消費にどのような影響を及ぼすのか。中国自動車産業はこの「チップ」問題をどのように解決するのか。
自動車業界がチップ不足に直面
中国汽車工業協会のデータによると、2021年2月、中国の自動車生産台数は150万3000台、販売台数は145万5000台に達し、前月比それぞれ37.1%と41.9%減少した。
中国汽車工業協会の李邵華副秘書長は、自動車生産・販売台数が前月比で減少した原因の1つに、チップ不足が挙げられると話す。
蔚来汽車の担当者によると、チップ不足は予想以上で、同社は業界の供給状況に注目し、サプライチェーン資源と連携を図っている。
中国汽車工業協会の許海東副チーフエンジニアは以前、電子業界のチップ不足を世界範囲で見ると、自動車業界が受ける影響が大きいと述べた。
吉利、トヨタ、フォルクスワーゲンなど多くの自動車メーカーが近頃、チップ不足により生産能力が低下している。
専門家は、中国は世界最大の集積回路市場で、チップを輸入に頼っており、チップ不足は国内の電子企業に悪影響が及ぶと話す。
全国乗用車市場信息聯席会の崔東樹秘書長は、「自動車企業に不足している大部分のチップがエントリーモデルで、運転支援システム、パワーステアリング、コントロールユニットなどである。ハイエンドチップにも停滞現象が存在し、自動車消費と業界の発展を制約している」と述べた。