圧縮して積まれた缶、敷き詰められた段ボール箱、かごに入れられた牡蠣の殻など、浙江省寧波市寧海県西店鎮海洋村の中継処理センターで、大量の農村のごみが「再利用価値」を発揮できる日を待っている。
西店鎮の担当者によると、都市のコミュニティのごみ処理と比べ、農村のごみは成分が複雑で数が多く、分散され、回収と輸送の難易度が高い。一部の地域は農村ごみ処理施設を建設したが、埋めるだけまたは焼くだけで、よい方法ではなかった。農村のごみをエコ化し効率的に利用することは、現地が研究している課題であり、中でも「現地資源化」がカギとなっている。
寧波緑邦環境治理有限公司の楊建雄代表取締役は以下のように話した。まず、村民が源となり、箱型の生物処理設備を設置し、生ごみの現地減量の実現をサポートする。生ごみの現地転換により、ごみ処理の「隣接効果」を有効的に解決できると同時に、現地にリサイクル可能な資源の利用研究基地を設置し、ごみ分別中間処理システムおよびリサイクル可能な資源利用産業チーェンを構築し、村のごみのリサイクル価値を引き出すことができる。
西店鎮は有名な「牡蠣の里」で、牡蠣の生産量は年間1万トンに上り、牡蠣の殻の処理は毎年収穫シーズンに多くの村民が直面する問題である。調査によると、牡蠣の殻の一部の成分は加工後に吸着力が強くなり、汚水処理において大きな作用を発揮する。また、牡蠣の殻はコストが低く、加工技術が成熟し、ごみで汚水を処理する方法はすぐに効果を得られる。
小さい牡蠣の殻でも利用できるのであれば、利用できないごみはないのではないか。現在、村民はごみ分別と処理にやる気を出している。海洋村の村民は、「ごみを適切に処理すれば、水が緑になり、空気も新鮮で、美しい村に近づける」と話す。
寧波市の農村地区の多くの村が近年、西店鎮のように農村生活ごみの減量化、資源化、無害化処理を積極的に推し進め、農村と環境保護要求に合った処理技術を選択し、現地の情況に合わせて資源化スポットを設立している。2020年末の時点で、寧波市の農村生活ごみの資源化利用率は96.3%に達した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2021年4月3日