世界銀行は8日、最新の「世界経済見通し」を発表し、今年の世界経済成長率の予想値を5.6%に、中国経済成長率の予想値を8.5%に引き上げた。見通しの要旨は下記の通り。
少数の主要経済体の力強い回復の支えがあり、最新の世界経済成長率の予想値は修正後の1月を1.5ポイント上回り、過去80年で最速の伸び率になる。
需要拡大と大口商品の高騰により、新興市場及び発展途上経済体の成長率は今年、全体で6%になる。うち中国経済は8.5%で、前回の予想値の7.9%を上回る。これは主に中国の好調な輸出、公共投資から消費面への経済回復の漸次的な拡大によるものだ。
先進経済体の今年の成長率は5.4%で、うち米国は6.8%、ユーロ圏は4.2%。
新型コロナウイルスワクチンの接種のペースが異なり、新型コロナウイルスにより貧困削減が後退していることから、低所得経済体の今年の成長率は2.9%に留まる。世界経済の回復のバランスの大きな乱れが浮き彫りになった。
年末までの世界のGDPは、コロナ前の予想を約2%下回る。また、約3分の2の新興市場と発展途上経済体の1人平均の所得の損失が、2022年までに回復する可能性は低い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月9日