循環型経済の発展を掘り下げるため、国家発展改革委員会(発改委)はこのほど「『十四五』循環型経済発展計画」を印刷・配布し、一連の具体的な目標と任務を掲げた。
関係者は、「中国には循環型経済の発展、資源の利用効率及び再生資源の利用水準の向上の非常に切実な需要があり、大きな余地が残されている」と指摘した。
循環型経済は、資源の高効率利用と循環利用を軸とし、「減量化・再利用・資源化」を原則とし、低エネルギー消費・低排出・高効率を基本的な特徴とする。
国家発改委のデータによると、中国の昨年の主要資源産出率は15年より約26%上昇し、単位GDPあたりエネルギー消費は持続的かつ大幅に減少しており、単位GDPあたり水使用量は28%減少している。昨年の農作物の茎の総合利用率は86%以上にのぼり、大口固形廃棄物の総合利用率は56%にのぼった。再生資源の利用能力が大幅に強化され、昨年の建築ゴミ総合利用率は50%にのぼった。古紙の利用量は約5490万トン。屑鉄の利用量は約2億6000万トンにのぼり、鉄含有比率62%の精鉱の使用を約4億1000万トン減らした。再生非鉄金属の生産量は1450万トンで、国内の10種の非鉄金属の生産量の23.5%を占めた。うち再生銅の生産量は325万トン、再生アルミは740万トン、再生鉛は240万トン。
データによると、屑鉄を原料に1トンの鋼を生産する場合、鉄鉱石を原料とするよりもCO2排出量を約1.6トン削減できる。中国の昨年の屑鉄利用量は約2億6000万トンで、これだけでもCO2排出量を約4億1600万トン削減できる。中国循環型経済協会の初歩的な計算によると、第13次五カ年計画期間(2016−20年)の、循環型経済発展の国内CO2排出削減への総合的な寄与度は25%以上にのぼった。
各種目標・任務の順調な達成を促すため、同計画は保障政策を明確にした。例えば循環型経済の法律・法規・標準を健全にし、環境保護や省エネ・節水などの企業所得税優遇リストの範囲を拡大し、金融機関による循環型経済分野重大プロジェクトへの投融資の拡大を奨励する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月13日