外国メディア:米国のインフレ上昇は世界的なリスクを招く

外国メディア:米国のインフレ上昇は世界的なリスクを招く。

タグ:米国インフレ

発信時間:2021-07-17 17:03:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 プロジェクト・シンジケートのウェブサイトは7月9日、『米国のインフレ上昇は世界的リスクを招く』と題した文章を掲載した。作者はアジア開発銀行チーフエコノミストでコロンビア・ビジネス・スクール金融・経済学の魏尚進教授。文章は、米国が大幅に利上げすれば、2種類の国が深刻な金融・経済危機に陥る可能性があるとし、以下のように示した。


 米国のインフレは加速し続け、5月の消費者物価指数(CPI)は前年同期比5%上昇した。これに警戒しなければいけないのは米連邦準備制度理事会(FRB)だけではない。世界の政策制定者、特に脆弱経済圏の政策制定者も以下の局面を迎える用意が必要である。世間の予測と比べ、米国の利上げの時期は早く、速度も速い。


 過去12カ月、FRBはインフレ期待を大幅に引き上げた。金利政策制定を担当する連邦公開市場委員会 (FOMC)は6月中旬の会議で、個人消費支出の2021年通年のインフレ率は3.4%に達すると予想した。これは3月に出した予想より1ポイント高く、1年前の予想した2021年通年のインフレ率の2倍以上の水準となる。


 FRBの官僚は最近のインフレ率上昇は主に一時的な要因だが、構造的要因があり、コロナ流行と完全に関係しているわけではないとの見解を示した。


 まず、2008年以降、米国の金融政策は拡張状態にある。FRBはコロナによる衰退に対応するためマネーサプライを増やしたが、コロナ流行前、米国はすでにかなりの金融緩和策をとっていた。


 次に、トランプ前大統領は中国の対米輸出商品に大幅な追加関税をかけ、輸入商品の価格上昇に繋がり、米国の低所得家庭は大きな影響を受けた。中国に対する追加関税はベトナムやメキシコなどから輸入する商品の米国国内での価格、さらには多くの米国本土の商品の価格も押し上げた。そのほか、中国から輸入する多くの部品も関税の影響を受け、川下商品の価格も上昇した。

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