経済力の向上に伴って中国はWTOの重要メンバーとなり、議論される全ての課題で大きな影響力を発揮している。中国の初代WTO大使だった孫振宇氏は、「2004年以降、WTOの主要な交渉は中国抜きでは成り立たなかった」と語る。
中国のWTO大使を務める李成鋼氏は、中国が多国間ルールの受容者および追随者から、ルール作りの重要な参与者へと変化しつつあると見ている。中国はサービス貿易の国内規制、電子商取引、投資円滑化など多くの分野で複数国間交渉に積極的に参加し、WTOの改革を推し進めている。
中国は2017年に他の加盟国と共に投資円滑化に関するメカニズムを立ち上げ、非公式対話とハイレベルフォーラムを展開。同メカニズムにはすでに106の加盟国が参加している。
過去20年にわたり中国は多国間貿易体制を守り、世界経済と貿易の発展に大きな貢献をしてきた。
中国は国際貿易ルールを遵守し、WTOを核とする多国間貿易システムの保護において大黒柱の機能を発揮。保護主義の衝撃に直面する中、中国は世界の貿易システムにおけるWTOの基本的な地位を固めるために建設的な役割を果たしてきた。
新型コロナウイルスの感染流行が世界経済と貿易システムに与えた影響に対し、中国はWTO加盟国としてワクチンの公平な分配を進め、グローバル・サプライチェーンの安定維持に大きく貢献している。
チリ・カトリック大学のマリア・モント教授は、中国がWTOなどの多国間枠組みの下で対話を強力に推進し、多国間主義のアジェンダに参与して新しいタイプの国際関係の確立を後押ししているとの見解を示した。
ブラジルビジネスリーダー協会中国エリアCEOのホセ・リカルド・ルス氏は、中国がWTOなどの重要な多国間プラットフォームで非常に前向きな役割を果たしており、運命を共にする人類のために努力する開放性と包摂性を持つ国家であることを世界に示していると述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年12月18日