商務部の王文濤部長は、国務院新聞弁公室が1日に開いた会見で、「中国の貿易額が昨年21.4%という高い数値だったことから、今年の成長には大きな圧力がある。1−2月を見ると、貿易はほぼ安定的なスタートを切っている。通年の目標任務を達成し、貿易・外資の基礎を安定させる自信を持っている」と述べた。
説明によると、商務部は今年、消費市場の主体の活力の強化、消費促進キャンペーンの実施、消費高度化プラットフォームの構築という3つに取り組む。貿易安定政策の実施と備えに取り組み、産業チェーン・サプライチェーンの安定性と円滑性を保証し、引き続き貿易の革新的な発展を促進する。
中国の外資導入は昨年、再び過去最大となり、初めて1兆元を突破した。しかし製造業の外資導入規模と全体に占める割合が減少・低下傾向を示した。昨年の規模は2019年より4.6%減少し、製造業の外資導入が全体に占める割合は19.4%に低下した。これについて王文濤氏は、「今後は製造業の外資導入に対する支援をさらに促進・強化し、『外商投資奨励産業リスト』を改訂・拡大し、先進製造業、戦略的新興産業、及びデジタル経済やグリーンな発展などへの外資流入を促す」と述べた。
自由貿易区の建設に昨年、顕著な成果・効果があった。自由貿易試験区の高品質発展を促すさらなる措置について、商務部副部長兼国際貿易交渉副代表の王受文氏は、「条件を備える自由貿易試験区と自由貿易港で、国際高基準に合わせた制度型開放を試験的に推進する」と述べた。
商務部の盛秋平部長補佐は、「昨年は各方面の共同の努力により、『一帯一路』経済貿易協力が感染症などの困難を乗り越え、掘り下げと実務化を続けた。世界の開放と協力、世界経済の回復に新たな原動力を注いだ。協力の基礎を持続的に固めた上で、今年は協力の新領域を着実に切り開き、『シルクロードEC』の発展を掘り下げ、デジタル貿易や新型インフラなどの協力を強化し、デジタル協力構造の構築を促す」と述べた。
データによると、中国とASEANの貿易額は昨年、再び記録を更新し8782億ドルにのぼった。中国の貿易総額に占める割合は14.5%。ASEANは2年連続で中国にとって最大の貿易パートナーとなった。盛氏は、「ASEANとの貿易・投資協力を掘り下げると同時に、産業チェーン・サプライチェーンの連結を強化する。中国―シンガポール自由貿易協定の改定後の協議で、年内の早急な妥結を目指す」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年3月2日