一般人の日常生活に溶け込むデジタル資産  ドラマ「dele」が現実に?

「人民網日本語版」  |  2022-04-09

一般人の日常生活に溶け込むデジタル資産  ドラマ「dele」が現実に?。

タグ:デジタル資産

発信時間:2022-04-09 11:38:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

テクノロジーが進歩を続け、その範囲を個人資産の域にまで拡大させている。不動産や自動車など有形で、価値が明確な資産のほか、携帯番号やゲームのアイテム、ひいては非代替性トークン(NFT)を含むデジタル資産が人々の生活に溶け込むようになっている。

デジタル資産にはどんなものがあるのだろうか?デジタル資産の持ち主が亡くなった場合、それを相続することはできるのだろうか?そしてそれを削除する必要はあるのだろうか?

デジタル資産とは何か?

人々が1日平均2時間 27分 をSNSに費やしている今日、第三者決済プラットフォームの支付宝(アリペイ)の残高であれ、微信(WeChat)や微博(ウェイボー)への投稿であれ、さらにはスマホゲーム「王者栄耀」の高額キャラクタースキンまでも、物理的な肉体以外の「デジタルな自分」を構成するようになっている。

またこれ以外にも、NFTのデジタル市場における価値が日に日に高まっている。今年に入り、ある有名芸能人が創設したブランドは、NFTプロジェクトとして「幻想熊(Phanta Bear)」を1万個限定で発売。1時間も経たない間に売り切れ、売上高は人民元に換算して6200万元(1元は約19.5円)以上にも達した。

このようにテクノロジーの進歩により、より手軽に資産をデジタル化できるようになっている。中国証券法学研究会の張志坡理事は、「財産には通常、希少性や可処分性があり、実物的価値や精神的価値あるいは記念価値を備えているものだ。デジタル資産は、パソコンやスマートフォンといったハードウェアを頼りに、バーチャルの世界に存在しているものの、依然として、その価値を保っている」と説明。そして現有のデジタル資産は3つのジャンルに分けることができるとした。1つ目は、経済や生活と密接に関係する支付宝や微信といったデジタル決済ツールやNFTといった新型資産、さらには、経済収益をもたらすオンラインショップといった実体のバーチャル化資産など。そして2つ目はたくさんの時間やお金を費やして獲得するゲームコインやゲームのアイテムを含むレジャーライフジャンルで、一定の財産的属性を備えている。3つ目は、QQや電子メールといったSNSジャンルで、ユーザーにとっては日常生活における精神的拠り所となる。

デジタル資産は相続できるか?

デジタル資産の形態のバリエーションは増える一方で、それを相続できるかが、人々の関心の的となっている。デジタル資産は目に見えず、触ることもできず、パスワードを知らなかったり、権限を授与されていなかったりしている場合、それを自分1人のものにすることができないばかりか、デジタル資産の中には流通させる価値を備えていないものも相当あるからだ。

オンラインショップやデジタル版権、支付宝の残高といった市場において価値が確定しているデジタル資産の場合、それを相続できることに疑問の余地はない。

一方、NFTやビットコインといったデジタル通貨の相続は、大きな議論の的となっている。NFTは多種多様なデジタル美術品に対応している。「美術品」という名目を取り払った場合、その属性は非代替性トークンであり、本質的にはビットコインやイーサリアムといったデジタル通貨と同じで、それを相続できるかのカギは、デジタル通貨の法律的地位にかかっている。

また電子メールやSNSのアカウントなど、市場における価値が確定していない資産については、それを相続できるかをめぐって一定の議論が繰り広げられている。QQや微信、メールといったSNSのアカウントには、財産的価値があると同時に、そこにはプライバシーといった高い人格的尊厳の属性も備わっている。この種のデジタル資産には、所有権の属性があるものの、所有者が他人に知られることを望んでいるとは限らず、相続の合理性や合法性に課題が残る。

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