一般人の日常生活に溶け込むデジタル資産  ドラマ「dele」が現実に?

「人民網日本語版」  |  2022-04-09

一般人の日常生活に溶け込むデジタル資産  ドラマ「dele」が現実に?。

タグ:デジタル資産

発信時間:2022-04-09 11:38:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

無形のデジタル遺産は相続?それとも削除?

無形のデジタル遺産を相続する場合、亡くなった人のプライバシーや個人の尊厳、さらに亡くなった人に関係する人のプライバシーをどのように守れば良いのだろうか?

昨年11月1日から施行されている「中華人民共和国個人情報保護法」は、「自然人が死亡した場合、その近親者は、自らの合法かつ正当な利益のために、本章に規定されているとおり、死者が生存している間に別段の定めをしていない限り、当該死者に関連する個人情報へのアクセス、コピー、訂正、削除などの権利を行使することができる」と規定している。

中華遺書バンクに現在保管されている遺言書には、現有の法律、法規に基づいて、デジタル遺産に関する手配方法を記載している遺言書もあるものの、将来その遺言内容を執行する際に、現実的難題に直面する可能性がある。例えば、ユーザーと一部のオンラインプラットフォームの間のネットワーク協定では、ユーザーには、ネットワークアカウントの使用権しかなく、アカウントの所有権はプラットフォームにある場合がある。その種のデジタルアカウントは、行き場を失った相続することのできないデジタル遺産となる。

自分が亡くなった場合、全ての電子機器に残されたデジタル記録を内密に抹消する業務を請け負ってくれる会社があれば、あなたは利用するだろうか?日本のドラマ「dele(ディーリー)」が描くそのようなストーリーが今後、現実の世界において展開される可能性がある。

Z世代「見られるのは『社会的な死』を意味するので、アカウントは絶対抹消」

ますます多くの若者が今、デジタル財産を遺言書に記載するようになってきている。統計によると、2020年から2021年の間に、中華遺書バンクで遺言書を作成した「00後(2000年以降生まれ)」は223人だった。

これについて、「Z世代」の徐さんは、「デジタル遺産を遺言書に記載するのは、個人情報を処理する個人の権利であり、自分が亡くなった後に、家族や友人に、生前は彼らの前では見せなかった自分の一面を知ってもらうことができる」と理解を示しながらも、「自分はバーチャル財産を遺言書に記載して、家族に相続してもらうつもりだが、残りのSNSプラットフォームのアカウントは抹消してもらいたい」と語った。

Z世代は、プライバシーの意識が非常に強く、自分のことについては、自分なりの考えを持ち、主導権を握ることを好む。そのため事前に「終活」を行うことを受け入れる可能性はあるが、それにより物質関連の資産の相続も彼らの考慮の範囲に入ってくる。しかし、音楽プラットフォームの「網易雲」に寄せたコメントや、公開範囲を設定した微信のモーメンツ、友達にのみ公開するよう設定した微博の投稿などには、特定のニュアンスや気持ちが込められており、そこには現実の世界の自分とは全く違う自分がいるかもしれない。

「95後(1995-99年生まれ)」の馮さんは、「ネットサーフィンの内容を誰かに見られたら、『社会的な死』になるので、それを遺産にすることは望まず、死んだらすぐに抹消してほしい」と語る。

例え両親であっても、見られることは「社会的な死」になるという考えが、多くの若者の本音なのかもしれない。(人民網日本語版論説員)

「人民網日本語版」2022年4月9日


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