中国貿易促進委員会の任鴻斌会長は18日、中国貿易促進委員会設立70周年記念大会・世界貿易投資促進サミット(Global Trade and Investment Promotion Summit)で、中国貿易促進委員会が全商工界出席者を代表して今サミットで『世界貿易投資促進サミット北京イニシアティブ』(以下、『イニシアティブ』)を発表したと述べた。
『イニシアティブ』は世界の商工界に新型コロナウイルスの試練に共同で対応し、世界経済の安定した回復を促進し、革新発展を推し進めるよう促した。また、世界の商工界は衛生健康分野の協力を深化させ、ワクチンなどの重要医療物資の世界範囲での公平な分配を共同で推し進め、新型コロナの政治利用に反対する必要があると強調した。
世界貿易機関(WTO)を中心とする多国間貿易体制の維持と発展には各国商工界が関心を持っている。『イニシアティブ』は、真の多国間主義を実行し、WTOを中心とする多国間貿易体制を共同で維持する必要があると示した。各国政府の政策連携の強化、貿易・投資の自由化と利便化を推進し、産業チェーンとサプライチェーンの安全・安定・円滑を保障する。
WTOのンゴジ・オコンジョ=イウェアラ事務局長は大会で挨拶し、「深刻化し続ける地政的緊迫情勢は世界経済を多くの貿易グループに分ける可能性がある。このような多国間貿易体制の分裂は、各地の成長見通しに重大な影響を生むことになる。新型コロナウイルス流行、衝突、食糧危機、環境悪化、衰退リスクに対応するうえで、国際協力はこれまでのどの頃よりも重要になっている」と述べた。
また『イニシアティブ』は、グローバル発展を積極的に推し進め、商工会の力を凝集し、南北の差、回復の分化、発展の断層と技術の溝を埋める努力をし、世界の均衡的な発展を推し進め、各国人民が経済グローバル化と世界経済成長の成果を享受できるようにする必要があると示した。
多くの出席者が貿易協力の強化を望む姿勢を示した。エクアドルのギジェルモ・ラソ大統領はビデオで挨拶し、アジアに着目することは世界の未来に目を向けることだと述べた。エクアドルは(ラテンアメリカ)太平洋同盟と環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)への加盟を外交の優先事項にしている。現在、エクアドルの作業重点は中国と自由貿易協定を締結し、両国の貿易関係を強化・多元化することである。エクアドルは中国が天然ガス、鉱業、通信、エネルギー、インフラなどの分野でエクアドルに新たな形式の投資を行うことを歓迎している。
ASEANの林玉輝事務総長は、アフターコロナ時期に急速に変化する世界貿易構造に対応するため、ASEANと中国は将来性のある新たなパートナー関係を構築していると述べた。双方はASEAN・中国自由貿易協定のグレードアップを模索し、同協定が引き続き企業に奉仕し、新たな世界的試練に対応できるようにするという。
2022年5月18日と19日、世界貿易投資促進サミットが北京市で開かれた。会議のテーマは「貿易促進の力を結集し、開放と発展に向けて共に取り組む」。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年5月20日