国家発展改革委員会（発改委）は22日の会見で、エコ文明建設の関連活動の状況について説明した。国家発改委資源節約・環境保護司の劉徳春司長は、「双炭」（CO2排出量ピークアウト及びカーボンニュートラル）活動が幸先の良いスタートを切り、各方面で予想を上回る進展が見られると述べた。

　劉氏は、「この2年で国際情勢が深く変化した。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、世界経済の回復の原動力が乏しい。特にウクライナ危機の勃発後、国際エネルギー市場の需給バランスの乱れが激化し、一部の欧州諸国が石炭火力発電を再稼働させ、世界の排出削減の歩みに紆余曲折が生じた。これはグリーンで低炭素なモデル転換が決して容易なことではなく、客観的な実情を立脚点とし段階を踏まえ徐々に前進し粘り強く取り組み、発展と排出削減の関係を適切に処理する必要性を示した」と述べた。

　劉氏は双炭の目標達成に向けた次の5つの措置を掲げた。

　（一）統一的な調整の強化。双炭活動をエコ文明建設の全体構成と経済・社会発展の全局に収め、双炭と「1プラスN」政策体系の関連手配を実行に移し、計画的に段階を踏まえ「CO2排出量ピークアウト10大行動」をしっかり実施する。

　（二）エネルギーのグリーンで低炭素なモデル転換の促進。石炭中心という基本的な国情を立脚点とし、石炭のクリーンで高効率な利用を持続的に促進し、新型エネルギー供給・使用体系の構築を急ぐ。エネルギー供給の基礎固めに取り組み、エネルギー安全を効果的に保障する。

　（三）産業の高度化の促進。戦略的新興産業を大々的に発展させ、高エネルギー消費・高排出量・低水準プロジェクトの盲目的な発展を断固阻止する。全面的な節約戦略を実施し、伝統的な産業の高度化に力を入れ、総合的なエネルギー効率の向上に取り組む。

　（四）グリーンで低炭素な科学技術イノベーションの加速。基幹中核技術の難関攻略を急ぎ、双炭分野の人材育成を強化し、専門技能人材チームの建設を強化する。

　（五）グリーンで低炭素な政策体系の改善。財政・税制・投資・金融・価格などの政策を持続的に改善し、炭素市場の健全で秩序ある発展を促す。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年9月23日