米国の利上げ、中東諸国の通貨安と物価上昇の原因に

中国網日本語版  |  2022-09-23

米国の利上げ、中東諸国の通貨安と物価上昇の原因に。

タグ:米国の利上げ 中東諸国 通貨安 物価上昇

発信時間:2022-09-23 15:07:09 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 米連邦準備制度理事会(FRB)の持続的かつ大幅な利上げなどの各種要素の影響を受け、中東諸国でこのほど持続的かつ大幅な通貨安が生じ、物価が急激に上昇している。国民経済及び生活に強い衝撃が及んでいる。

 

 トルコ・リラの対米ドルレートは20日に1ドル=18.31リラで、前年と比べ50%超、年初と比べ35%超の通貨安になっている。

 

 レバノンは1997年よりレバノン・ポンドの対米ドル固定レートを採用しており、公式レートは1ドル=1500ポンド前後で維持している。ところが並行レートがこのほど下落を続け、19日に1ドル=3万9000ポンドと過去最低を更新した。

 

 通貨レートが比較的堅調なエジプトであっても、エジプト・ポンドの対米ドルレートは過去半年で20%超下落した。

 

 自国通貨の大幅な下落と同時に、中東諸国で物価上昇率が持続的かつ急激に上がっている。トルコ統計局のデータによると、同国の8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で80.21%上昇し、過去24年で最高となった。チュニジアの物価上昇率は11カ月連続で上昇し、8月には過去30年で最高の8.6%になった。イスラエルの今年7月の物価上昇率は年率換算で5.2%と、2008年10月以来の最高値を示した。

 

 FRBの利上げの他にも、一部の国は経済構造が脆弱であるか、戦乱と不安定な政局が長年続くかで経済成長の原動力が乏しく、外部要素からの影響を受けやすい。

 

 通貨安と物価上昇は、中東の一般人の生活に深刻な衝撃を及ぼしている。新学期を迎え、子供の文房具の購入による出費はかつて微々たるものだったが、トルコの保護者は今や強い圧力を感じている。二児の母は、「すべてのモノの価格が倍になったので、必需品しか購入できない」と述べた。

 

 オックスフォード・エコノミクス新興市場研究主管のスターン氏は、「一部の新興国は経済危機の臨界点を迎えている。さらにドル高が進行すれば、ラクダの背骨を折る最後の藁になるだろう」と述べた。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年9月23日

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