人工知能（AI）をはじめとする次世代デジタル技術でブレークスルーの加速を促進することは、中国経済の成長の新たな原動力を活性化させ、国際競争における新たな優位性を形づくる上で、重要かつ深遠な意義がある。

　「中国は今、産業経済がデジタル化やスマート化に向かう重要な時期にある」。このほど開かれた「2022スマート経済サミット」で、中国工業・情報化部の田玉竜総工程師（チーフエンジニア）は「産学官の連携強化を加速し、スマート技術と実体経済のより広く、深く、高い水準での融合・発展を共同で推進し、先進製造業を振興させ、デジタル経済を急速に成長させるよう支援する必要がある」と語った。

　スマート技術の明るい未来

　成長を始めた人工知能から急拡大するビッグデータやクラウドコンピューティングまで、スマート経済は人々の生産や生活のあらゆる分野に急速に入り込んでおり、特に実体経済との融合・発展が著しい。

　統計によると、中国のスマート経済は近年、急成長を遂げており、昨年には人工知能中核産業の市場規模は4千億元を超え、2019年の6倍以上に成長した。

　中国工業・情報化部傘下のシンクタンク、中国情報通信技術研究院の余暁暉院長によると、中国のインターネット利用者数は10億5100万人に上り、世界最大かつ最も活発で有望なデジタルサービス市場に成長した。また、中国は世界一の製造大国であり、多くの企業がインダストリー2.0（工業自動化）や3.0の段階から、次のインダストリー4.0の段階に移行する必要があることから、人工知能技術の先行きは明るく、スマート経済の広大な市場が有望視されている。

　年々進む融合・発展

　「中国智造」「中国質造」「中国創造」が中国の製造業の転換と高度化の方向へ落ち着く中、これまで以上に多くの人工知能が閉ざされた研究室を抜け出して、産業分野の中核的なビジネスシーンに入り込み、企業のインテリジェントな意思決定や業界発展の効率化に役立つようになってきている。