「中国経済は短期的に多方面で困難に直面するが、我々は中国経済のファンダメンタルズが世界の多くの他市場よりも高い粘り強さと独自性を持っていると思う」。戦略コンサルティングファーム「ローランド・ベルガー」のグローバル・マネージング・ディレクターを務めるデニス・デュプー氏はこのほど、『中新財経』の独占インタビューに対してこのように述べた。
インタビューの概要は以下の通り。
中新財経:中国はここ数年、外商投資の奨励政策を数多く打ち出している。あなたはどの政策に最も関心があるか。また、これらの政策は外商投資にどのような手助けになっていると思うか。
デュプー氏:中国は2022年上半期、さまざまな悪材料に直面しながらも経済成長を安定させるために多くの政策措置を打ち出した。中国政府が今年5月に発表した「経済を安定させる33項目の措置」には、外資を積極的に誘致し、重点外商投資プロジェクトを加速させる政策が数多く盛り込まれている。
私は、中国が改正した奨励外商投資産業目録の最新版で、先進製造業、現代サービス、ハイテク、省エネ・環境保護、グリーン(緑色)・低炭素、デジタル経済など新興分野への投資を増やすよう導いていることに注目した。政策は外国投資家が中国でハイエンドおよび振興技術の研究開発センターを設立することをさらに奨励している。支援の強化によって、外資は科学技術イノベーションと科学研究の積極的な推進や、グローバル資源の共有によって、イノベーションの現地化でより大きな作用を発揮できる。同時に、世界経済が減速する中、中国のハイレベルな開放と協力支援政策は中国のメリットになるだけでなく、世界各国に多くの市場機会、投資の可能性、成長の潜在力をもたらし、世界経済の回復を促進するだろう。