W杯後はどうする?義烏の商人が語る独自の経営方法

中国網日本語版  |  2022-12-19

W杯後はどうする?義烏の商人が語る独自の経営方法。

タグ:サッカー 受注 貿易  市場 メーカー

発信時間:2022-12-19 12:38:04 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 本当のサッカーファンではなく、W杯関連の受注も終了しているが、千里離れた義烏市の商人の呉暁明さんはルサイル競技場の試合に注目する。「最後にトロフィーを獲得した国では翌年のサッカー関連の売上が上がる。W杯優勝は一定の効果をもたらす」

 カタールW杯の開催期間中、呉さんは「50日でサッカーボールを10万個生産」という話題でネット上で注目された。自ら「サッカーのことは詳しくない」と語る呉さんは、義烏スポーツ用品業界で20数年働いており、W杯を6回経験している。単純な集荷から独自のブランドの経営へと、W杯は呉さんにビジネスチャンスをもたらした。メディアからのひっきりなしの取材に対してよく口にする言葉は、「1年の熱狂と3年の冷え込み。W杯後はどうするか」だ。

 2002年の韓日W杯で、中国代表は歴史的に本戦に進出した。義烏市場のサッカー関連のビジネスが脚光を浴びた。業界に入って間もなかった呉さんは初めてW杯の魅力を目にした。「本当に倉庫が空になった。取引先はさらに商品を求めた。私は生産先を探し商品を押さえるしかなかった。当時は生産量が少なく、数百個押さえられれば良い方だった。売るにはまったく足りなかった」

 W杯のチャンスを迎え、貿易の受注が殺到した。呉さんも利益を手にした。2006年のドイツW杯の際には、呉さんのすべての業務の8割を海外からの受注が占めた。2008年のリーマン・ショックを受け、呉さんはW杯後はどうするかという問題を初めて本気で考えるようになった。「2010年より前は受注が集中していたが、現在は分散されている。1人あたりの注文量が減った」そこで呉さんは国内販売を再開し、2015年には貿易及び国内販売の受注の割合がほぼ同等になった。

 「貿易の受注は最近のW杯で減り続けている。ブラジルW杯で150万個以上のサッカーボールを、ロシアW杯では70万個以上を販売したが、今回のW杯は30万個余りだ」事実は呉さんの判断が正しかったことを証明した。

 市場は熱狂した後に冷めるものだ。義烏市にはピーク時に70社弱のサッカー関連メーカーがあったが、現在は6社のみだ。呉さんは、これは大きな淘汰の流れと見ている。

 「市場とは常にこうで、1年盛り上がれば3年冷え込む。最終的には需給関係が頼りになる。抜きん出るためには専念することだ。私でなければと感じてもらうことで、初めてその品質と価格を信じてもらえる」呉さんは自社を経営するほか、義烏市スポーツ・フィットネス用品業界協会の会長でもある。呉さんは、業界の単純な価格競争の時代はすでに終わり、現在は高品質の発展で競争するようになったと見ている。経営者は熱狂に操られるのではなく、自分の方向を把握して欲しいという。

 義烏市のスポーツ用品業界に従事する経営者にとって、過去3年は低迷期だった。しかし呉さんは未来に大きな自信を持っている。「世界のスポーツ・フィットネス業界の需要は年々増加している。私は高品質発展が正しい道だと思っている。この道を歩むべきだ」

 呉さんは、自社製品がW杯の公式球になることを願っている。「この目標がどれほど遠くにあっても、その方向に努力する」

「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年12月19日

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