シリコンバレー銀行(SVB)が米連邦預金保険公社の管理下に置かれ、長い破産・再編の道を歩み始めた。本件により米国及び海外の多くのテック企業が貸付及び賃金を失う危機に瀕し、経営難と信頼の危機が生じている。危機は仮想通貨取引所の取り付け騒ぎ、海外資金調達市場への影響、市場及び預金者の米地方銀行及び米連邦準備制度理事会(FRB)への信頼の低下といった連鎖反応を引き起こす可能性がある。ニューヨークのシグネチャー・バンクも今週日曜日に急きょ経営破綻を発表した。米財政部とFRBは危機の持続的な拡大を回避するため、肩代わり及び支援計画の準備を始めている。
危機は中国に一部の間接的な影響を及ぼした。SVBは早くから中国で事業展開しており、中国の一部のスタートアップ企業の海外資金調達の重要ルートになっていた。ところが多くの国内企業が最近続々と声明を発表し、外からの憶測について説明した。これらの少額の損失よりも、この危機がもたらした警告と教訓を重視するべきだ。
まず、テック分野は高い周期性を持ち、その景気後退のリスクを過小評価できない。21世紀に入り世界のテック産業が急速に発展し、世界経済の最も輝かしい宝石となった。ところがテック産業にも栄枯盛衰がある。インターネットバブルや仮想通貨の暴落などの先例を見ると、テック分野のサイクルには川上から川下へと急速に螺旋状に伝わるといった特徴がある。飽和の流れが形成されれば直ちに供給過剰の衰退期を迎える。世界の半導体産業が最近持続的に低迷しており、スマート端末の「標準スペック」とされるCISの収益が10年ぶりに減少した。テックイノベーションは依然として日進月歩だが、世界の支柱性テック産業は衰退期を迎えている可能性がある。この変化の実体経済及び金融分野への衝撃は始まったばかりかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月14日