世界貿易機関(WTO)物品理事会において、中国の代表者は「米日蘭間の半導体輸出規制に関する合意」に関する懸念を伝えた。発言の中で、同合意のWTOの無差別原則に違反する条項もしくは第3国に対する半導体輸出規制に関する内容の有無をWTOに説明するよう米日蘭に求め、かつこれらの措置に対する監督管理を強化するようWTOに求めた。筆者は、中国側の要求と主張は非常にタイムリーであり、非常に必要であると考えている。
中国の代表者がWTOで懸念を表し、関連合意の内容について3カ国に説明を求めたことは正当かつ合理的だ。これは米日蘭の3カ国がいずれもWTOの主要メンバーで、WTOの公開・透明・無差別の基本原則を遵守し、物品貿易に関するすべての合意及び内容についてWTOに報告する義務があるからだ。中国の代表者による質疑は中国の合法的な権益に関する懸念であり、WTOの権威を守る側面もある。
中米の大国の駆け引きを背景とし、米国は中国の台頭を抑圧するため、多国間ルールの破壊者を演じることを惜しまず、絶えずWTOルールに挑戦している。その戦略的目標を達成するためには非理性的な競争さえ選択し、独断専行を貫いている。米日蘭の半導体輸出規制に関する合意もそうで、体裁が悪く自他に損失をもたらす。これらの奇妙な行為と動きは、米国が標榜する「自由と民主主義」や「ルールに基づく国際秩序」がいかに嘘くさいものであるかをさらにはっきり認識させるという結果を招くばかりだ。(筆者・霍建国 中国世界貿易機関研究会副会長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年4月7日