中国のプロジェクト・鉄道研究者は、上海〜杭州間で初のスーパー高速鉄道が敷設される可能性が最も高いと述べた。この長さ150キロメートルの真空トンネルにより、リニアモーターカーが時速1000キロで走行できるようになる。香港紙「南華早報」が伝えた。
科学者は17日に発表された「鉄道標準設計」の文書の中で、現在最も敷設条件を備えている6本のモデルラインの量的な比較評価を行い、中国モデルライン優先建設案を科学的かつ客観的に提出したとした。東部の沿岸部の2つの富裕都市が最有力候補だという。
米国の経営者であるイーロン・マスク氏は2013年に「ハイパーループ」(スーパー高速鉄道)という発想を掲げた。この輸送システムは真空の密閉されたトンネルを使い乗客と貨物を輸送する。中国はこの発想を真剣に研究している。交通に根本的な変化をもたらし、乗客と貨物の輸送によりスムーズで効率的な手段を提供しうるからだ。評価チームによると、中国はすでに高速鉄道技術のリーダーであるが、スーパー高速鉄道技術に投資することで輸送イノベーションをめぐる世界トップの地位を維持できるという。
中国には他にも、北京〜石家荘、広州〜深セン、成都〜重慶などのいくつかの候補区間がある。評価チームによると、そのいずれも独自の強みを持つ。北京〜石家荘区間は首都北京と河北省の省都・石家荘を結び、中国北方の主要2都市をつなぐことで、首都の既存の交通区間の圧力を和らげる。広州〜深セン区間は珠江デルタの2つの重要な経済センターを結び、粤港澳大湾区の発展を支える。成都〜重慶区間は、中国で成長率が最も高い地域の一つである中国西部の2つの主要都市を結ぶ。
中国はわずか15年で地球一周分の高速鉄道を敷設した。あるプロジェクト専門家は、これらの経験によりスーパー高速鉄道の建設を加速できると述べた。しかしスーパー高速鉄道に必要な技術の開発はまだ初期段階であり、大規模建設までに多くの厳しい技術的な挑戦を乗り越える必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年4月29日