中関村フォーラム2023のパラレルフォーラム――世界先端サイエンス(科学技術)パーク発展フォーラムが5月29日午後、北京で開かれた。世界をリードするサイエンスパークの建設という重要なテーマをめぐり、国内外のサイエンスパーク管理者や専門家が、オンラインまたはオフラインの方式で経験を共有し、考えをぶつけ合い、未来への展望を示した。
北京市が近年、中国科学技術部など中央政府の強力な支援を受け、科学技術体制改革を持続的に推進するなか、中関村の先行的・試行的改革措置の推進加速が奏功し、世界をリードするサイエンスパークの建設が力強い歩みを踏み出した。
北京市の于英傑副市長によると、2022年の中関村モデル区企業輸出総額は3202億3千万元、総収入は8兆7千億元に上り、全国ハイテク区全体の約6分の1を占めた。パーク内には300社以上の多国籍企業が地区本部と研究開発センターを設立し、世界トップ500企業130社以上が支部を設立した。
北京市科学技術委員会および中関村管理委員会の張継紅主任は、「世界をリードする科学技術パークの建設を加速するために、中関村は改革をさらに深化させ、開放を拡大し、国家の戦略的科学技術を育成・強化、国際競争力のある産業クラスターを積極的に構築し、ハイレベル人材の集積地を建設、科学技術分野のオープンな協力を継続的に深化させる」と述べた。
フォーラムでは、世界先端サイエンスパークの建設を巡り、国内外からの多くのゲストが経験を紹介し、見方を表明、共に発展を模索した。
パリ・サクレー地区公共管理局のフィリップ・ファンデルメール局長は、「サイエンスパークにとって、持続可能な開発が非常に重要だ」とし、「今後も中国との交流やコンタクトを維持したい」と述べた。
中国科学技術部トーチハイテク産業開発センターは2016年、豪ニューサウスウェールズ大学と「ニューサウスウェールズ大学トーチイノベーションパーク設立に関する協力協定」を締結、ニューサウスウェールズ大学に委託し、中国初となる海外トーチイノベーションパークを建設した。同大学のニコラス・フィスコ副学長は、「私たちはこれまでに52のプロジェクトについて共同研究を実施し、31の協力パートナーが新たに加わった」とし、「扉を開き、相互に信頼し合うことは、往々にしてより大きな利益をもたらす」と述べた。
世界はいま、100年に一度の大きな変革期にあり、新たな技術革新と産業革命が始まろうとしている。そのような中で世界先端のサイエンスパークを建設することは、中国の科学技術パークに新たな歴史的使命と時代的責任を賦与するものである。
中国科学技術部の呉朝暉副部長は、「世界のサイエンスパークのイノベーション創出能力・資源収集能力・開放協力能力は著しく向上している。中国のサイエンスパークは世界をリードするサイエンスパークの建設を自らの責務として主体的に引き受け、戦略・科学技術・制度・文化の面でリードするように努め、世界のイノベーション高地の建設と質の高い発展の実現を目指し、模範を示す必要がある」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月4日