「日本経済新聞」の報道によると、中国の自動車輸出台数が今年第1四半期に日本を抜き、世界一になった。中国汽車工業協会によると、中国車の今年第1四半期の輸出台数は前年同期比58.1%増の107万台で、中国が世界最大の自動車輸出国になった。中国汽車工業協会は、第1四半期の輸出の流れが続けば、中国の今年の自動車輸出台数が400万台を超えると予想している。

　中国車の輸出の急増は、中国自動車産業全体の実力の向上によるものだ。中国車の輸出には現在、次の数多くの強みがある。

　(一)中国車の品質の持続的な向上。中国車はデザイン、製品の品質管理、サプライチェーンの品質及び効率の管理、サービス体制の発展、イノベーションの面で全体的な飛躍を実現した。世界で半導体が不足し、それにより海外ブランド車の価格が割高になり、中国車のコストパフォーマンスが顕著になり、製品の総合的な競争力が大幅に上がった。

　(二)中国新エネ車産業の力強い発展。自動車業界のエネルギーモデル転換において、中国は世界をリードする電気自動車(EV)産業クラスタの形成に成功した。スマート化とコネクテッドの面で世界の先頭を走り、世界のEV販売のリーダーになった。

　(三)中国自動車産業チェーンの高い強靭性。中国自動車メーカーの長年の経営の蓄積により、自動車が安定的に生産され、自動車産業が日増しに健全化し、成熟した自動車産業チェーンが形成され、高い規模効果が備わった。

　(四)中国の自動車輸出、世界の自動車市場構造の多元化を促進。新型コロナウイルスの発生後、世界の自動車産業は低迷の圧力を受けた。海外の自動車メーカーは物流、生産・供給、産業チェーンの大きな衝撃を受けた。西欧、東南アジア、ロシアなどへの中国車の輸出が拡大し、中国が世界自動車貿易市場で全面的な発展を迎えた。

　中国車輸出の発展状況は良好だが、一部の国の「デカップリング及びチェーン寸断」や国際貿易の不確実性がもたらすリスクにも直面している。自動車大国から自動車強国になるため、関連部門は政策サポートやインフラ整備の取り組みを強化する必要がある。同時に中国自動車メーカーはリスクと挑戦に慎重に対応し、海外市場で現地化生産・サービス体制の構築を急ぎ、現地の有力資源を利用し生産コストを削減するべきだ。現地の販売チャネルを切り開き、製品の市場シェアと販売台数を伸ばし、消費者にタイムリーで専門的なサービスを提供し、良好な口コミを形成し、持続可能な発展を実現するべきだ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月5日