米ニューヨーク・タイムズはウェブサイトで6月3日、「高齢のTikTokクリエイターが活躍する中、ブランドが彼らと契約」と題した記事を掲載した。記事の内容は次の通り。
ジェニー・クルパさんが作ったTikTok動画の中で、隣人が怪我をした場面がある。クルパさんが注目したのは何か?彼女は「医療従事者がイケメンかどうか」を知りたかったのだ。別の動画では、彼女を相手にしてくれない男性に自分がTikTokで有名だと知らせたところ、男性は「すっかり夢中になった」という。
クルパさんはTikTokで人気のインフルエンサーで、型にはまらないSNSの達人だ。91歳のクルパさんは老人ホームに住んでおり、フォロワーは現在200万人。動画制作は23歳の孫、スカイラー・クルパさんが手伝っている。
クルパさんはカナダ人で、アルバータ州に住んでいる。TikTokで広告制作に関わっている高齢クリエイターは彼女だけではない。アパレルや美容製品などの企業は、他にもコラボしたい退職高齢者向けコンテンツクリエイターを探している。
企業とコンテンツクリエイターをつなぐインフルエンサーマーケティング代理店「Obviously」の創設者メイ・カルワウスキー氏は、「TikTokは高齢ユーザーの間で影響力を増しており、ブランドも彼らに注目している」と語る。
これらのクリエイターは、生活体験やファッションの趣味、料理、子供や孫との触れ合い、あるいは単なる面白い動画を作ることで成功すると同時に、商品をプロモーションしている。
サンフランシスコ在住のジム・タンさん(62歳)は、DKNYの元社長で、現在は同社の顧問を務める。約18カ月前、娘のマイア・ミラーさん(23歳)がタンさんに、その日の装いをTikTokでシェアし、別の方法でファッション界とつながることを提案した。
タンさんは、伝統的なブランドから新興ブランドまで、シンプルでスタイリッシュな、年齢を感じさせないファッションで、3カ月で1万人のフォロワーを集め、半年後には彼女のもとに企業からの依頼が殺到するようになった。現在、彼女はTikTokで20万人以上のフォロワーを獲得している。
タンさんは、「この仕事は儲かるし、すぐにやめるつもりはない」と語る。
「アップフルエンス」社は450万人のソーシャル・メディア・クリエイターのデータベースを管理しており、広告主はそこでパートナーを探すことができる。同社の共同最高経営責任者ケビン・クルーシー氏は、「高齢者層には競合するクリエイターが少ないため、ブランドのイメージキャラクターになるチャンスがある」と語る。
クルーシー氏は、「高齢者にとって、TikTokは視聴者を構築しやすいプラットフォームだ。それはユーザーがフォローしているアカウントだけではなく、ユーザーが興味を持ちそうなコンテンツや、ユーザーが見たアカウントと似たようなコンテンツをプッシュしているからだ」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月25日
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