第15回BRICS首脳会議が8月22日から24日に南アフリカのヨハネスブルグで開催された。BRICS首脳が顔を合わせて会談するのは3年以上ぶりで、「グローバルサウス」の首脳会議としてはここ数年で最大の規模となった。各国首脳は、協力や開放など共通の関心事について踏み込んだ議論を展開した。全球化智庫(CCG)高級研究員で復旦大学客員教授のカリン・コスタ・バスケス氏が中新網の独占取材に応じ、今回のBRICS首脳会議についての見解を明らかにした。
バスケス氏によると、BRICSのメカニズムは、より包括的なグローバルガバナンス・システムを構築する非常に重要な役割を果たしながら「グローバルサウス」を代表して声をあげ、他の国・地域に多様なソリューションを提供している。
同氏はさらに、BRICSのメカニズムができてから、加盟国は多くの分野で大きな進歩を遂げてきたと分析した。BRICSは、貿易の成長促進、新型市場への参入促進・増加、資本市場の靭性増強などにおいて大きな役割を果たしてきた。BRICSはすべての関係者の切迫したニーズに応えられる潜在力を持つ協力メカニズムだ。
世界では現在、人類・社会が直面する課題はますます複雑化し、各国が単独でこうした共通の難題を解決することはできない。同氏は、BRICSが包括性と代表性を有し、各国に課題に対する解決策を共同で設計するプラットフォームを提供できると考えている。「各国はそれぞれの観点を表明できるが、異なる観点に基づく共通認識をまとめ、現実的な解決策を打ち出すことも同じように大切だ」と話した。
復旦大学の外国人客員教授・バスケス氏は、中国がBRICSにおいて重要な役割を果たし、多くの新しいアイデアや理念、最も魅力的な提案、最も実践的な構想をもたらしたとの見解を示す。中国はBRICSのメンバーとして、さまざまなテーマをめぐる議論に積極的に参加し、BRICS諸国やアフリカ諸国などとの協力を推進してきた。例えば経済・貿易協力では、中国と他のBRICS諸国は緊密な貿易交流を続けている。他国は、この成熟した二国間もしくは多国間関係からインスピレーションを得ることができる。
実際、公式なBRICS首脳会談の他に、参加国はBRICSシンクタンク理事会やBRICS工商理事会などの特色ある組織・メカニズムも設立している。同氏は、これらがいずれもBRICSのメカニズムに活力を注入し、各界の関係者に定期的な交流・対話のプラットフォームを提供しているとの考えを示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年9月17日