国連と世界貿易機関(WTO)の共同機関である国際貿易センターの事務局長パメラ・コーク・ハミルトン氏は先般、スイスのジュネーブで行われた新華社記者の独占インタビューに対して、「中国国際輸入博覧会(輸入博)は国際貿易を促進する『強力なプラットフォーム』」だと述べた。
同氏は輸入博について、「ユニークなプラットフォームであり、企業が中国の消費者に製品をアピールする機会を提供するだけでなく、中国とのパートナーや輸出業者とネットワークを構築する機会も提供するものだ」とし、「世界、特に発展途上国にとっては『重要なチャンス』」だと語った。
同氏はまた、輸入博が後発開発途上国企業の中国市場参入を支援する上で大きな役割を果たしてきたとの見方を示し、「2008年より、中国は後発開発途上国の主要輸出先となり、輸出の4分の1以上を受け入れたが、『これはかなり大きな割合だ』と指摘した。
そして、「国連の持続可能な開発目標を実現するための最も重要な方法の1つは、後発開発途上国の輸出の持続的成長を促進することで、その国の経済および社会的発展を後押しするものだ」とし、「輸入博は実質的にその解決策の一部となっている」と述べた。
ハミルトン氏は輸入博について、「輸入も輸出と同様に重要であり、輸入はバリューチェーン全体の一部である」というシグナルを発信しているとし、「輸入博の開催は、国際貿易が1つの双方向の道であることを示している」とした。
同氏によると、国際貿易センターは輸入博のパートナーとして、毎年中小企業グループを組織して輸入博に参加させている。同センターはこれまでに、37の発展途上国から260社の企業を組織し、輸入博への参加を後押しした。
第6回輸入博は、11月5日から10日までの日程で上海で開催される。同氏は、「国際貿易センターは66の中小企業と共に今年の輸入博に参加する予定で、ジャマイカのアイスクリーム、コロンビアのベビーフードやジャム、ネパールの蜂蜜などの製品が展示される」と述べた。彼女は、これらの企業が輸入博を足がかりに中国市場に参入し、輸出を拡大することを期待するとしている。
中国国家統計局のデータによると、2023年第1-3四半期の中国経済成長率は前年同期比5.2%だった。コーク・ハミルトン氏はこれについて、「中国が成長目標を実現しつつあり、中国政府による景気刺激策が奏功していることを示す」と述べた。彼女は、中国経済のファンダメンタルズは良好だとし、同国経済の今後についても楽観的な見通しを示した。
同氏は、中国の内需市場は巨大だとし、「消費需要が増加し続ければ、経済は成長し続け、それに応じて貿易も拡大するだろう」と述べた。
また、「中国の産業構造は変化しており、産業チェーンの上位に向かって発展している」と述べた。たとえば、中国の電気自動車産業は急成長しており、これは中国およびその他の国にとって大きな経済および貿易のチャンスがあることを意味する。
国際貿易センターはジュネーブに本部を置き、発展途上国やモデル転換途上にある国の貿易発展を促進し、中小企業の国際化支援に取り組んでいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年10月29日