IT業界が発表した「中国インターネット情報セキュリティ年次報告」によると、ソフトウェアを介して感染するコンピュータウイルスは昨年全世界で爆発的な増加を見せた。中国のウイルス対策ソフト「金山毒覇」が把握した新種のウイルスだけでも24万156種。うちトロイの木馬は17万5313種で、増加全体の73%を占めた。数あるウイルスの中でも最も猛威を振るっているのはスパイウェアで、各国で政治・経済・文化分野に止まらず、国防分野の情報セキュリティにもかつてない脅威をもたらしている。「解放軍報」が伝えた。
統計によると、スパイウェア攻撃の最大の被害国は中国。昨年後半には全世界で1日平均約6万4000台のコンピューターが悪意あるソフトウェアの影響を受けたが、中国はその26%を占め、他のどの国よりも高い割合を示した。近年、世界に広まった破壊力の強いウイルスは、そのほとんどが中国でも猛威を振るっている。
このほか、中国国家コンピュータネットワーク緊急技術処理調整センターが05年に実施したサンプル調査では、海外のホストコンピュータ22万台が中国大陸部に攻撃をしかけたことが確認された。中国大陸部のサイトへの攻撃が特に頻繁な国と地域は、米国(40%)、日本(11%)、中国台湾(10%)、韓国(8%)。このほか、海外には中国大陸部へのトロイ攻撃源が約2万7000カ所あり、主に米国、韓国、中国台湾に分布していた。中国大陸部のホストコンピュータをコントロールしたIPアドレスは1万6000個あり、これも主に米国、韓国、中国台湾に分布していた。ウェブサイトの改竄では、中国大陸部の被害は2万4477件に上り、うち政府系サイトが3831件で全体の16%を占めた。
「人民網日本語版」2008年4月3日
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