新疆ウイグル自治区呼図壁(フトビ)県当局は30日、古墳50基余りの保護発掘を進めていると明らかにした。「中国新聞網」が伝えた。
古墳群は同県から約80キロの南部山岳地帯にあり、計102基の大型古墳が呼図壁河両岸の緩やかな山の斜面に規則正しく分布している。石門子ダムの建設により一帯が水没するため、考古学者らが保護発掘を進めている。これまでに発掘した古墳は、呼図壁河に沿った南北約2.5キロ、計4地域に分布する。
出土した青銅器、陶器、骨器から、天山山脈の遊牧民族の墓で、戦国時代から前漢(約2000年前)までの間に造られたと見られるが、コーカソイドかモンゴロイドかは、出土した人骨の鑑定を待つ必要がある。また、2人分の人骨が上下に重なった珍しい埋葬も見つかり、しかも主に男性であったことから、非常に注目されている。考古学者をさらに驚かせたのは巨大な馬の墓。中には馬の骨と、精巧で美しい青銅製の馬のマスク以外何もなかったため、馬のためだけに造られた墓の可能性も排除できない。
今回は水没地域にある50基余りの古墳のみが対象で、それ以外は発掘せずにそのまま保護する。発掘作業は間もなく完了する。
「人民網日本語版」2008年8月1日
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