世界的な科学誌「ネイチャー・ジェネティクス」の電子版で1日、世界で初めて野菜のゲノム配列と分析を行った重要な論文が発表された。中国農業科学院が記者会見で報告した。人民網が2日伝えた。
これは中国の研究者が中心となって取り組んでいる、「国際キュウリゲノム計画」の第一段階で収めた重要な成果という。キュウリや他のウリに対する遺伝改良や基礎生物学の研究のほか、植物の維管束システムの機能や進化の研究に重要な役割を果たす。
中国農業科学院の劉旭副院長によると、「国際キュウリゲノム計画」は中国農業科学院野菜・花卉研究所が2007年初めに立ち上げたプロジェクトで、深セン華大遺伝子研究院がゲノム配列や組立てなど技術作業を担当している。これは中国が初めて立ち上げた、多国間協力による大規模な植物ゲノム計画だという。
同計画は、ゲノム配列が完成したことで、これを基礎とする次の段階に入った。ゲノム研究の成果が直接優良新種の栽培に応用されるよう、キュウリの生殖質資源の遺伝的多様性とキュウリ遺伝子の特性を系統的に研究し、主要な経済形質遺伝子をクローン化することで、安価ですぐにできる分子育種ツールを開発していく。
「人民網日本語版」 2009年11月4日 |