中国人学者 CO2吸収源の見積もりに新観点

タグ: CO2 吸収源

発信時間: 2010-04-15 17:45:58 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 世界的な地学雑誌「Earth-Science Reviews」の最新刊において、中国科学院地球化学研究所の劉再華・研究員らによる文章「大気中のCO2吸収源見積もりの新方向:炭素塩による溶解、地球規模の水循環、水生生物の光合成による影響を総合的に考慮」が掲載され、注目を集めた。
同文章は劉研究員らがこれまでに行った研究「重要なCO2吸収源(カーボンシンク)の可能性をもつ、地球規模の水循環による無機炭素の溶解」を基礎に、新たな観点を全面的に説明するものだ。「科学時報」が15日に伝えた。

 現在、地球の大気におけるCO2吸収源の研究は主に、海洋におけるものと、土壌・植被によるものに集中している。
劉研究員らは理論計算と野外観測データを元に、以下の内容を発見した。

 地球規模の水循環に伴う、重要な大気中のCO2吸収源が存在するが、これまで過小評価されてきた。これは炭酸塩による溶解、世界規模の水循環、海洋および陸上の水生植物の光合成により発生するものだ。これらの吸収源によるCO2吸収量は毎年8億2400万トンに上り、人類の活動により排出される二酸化炭素量の10%にあたる。このうち4億7200万トンは、海上の降水(年間2億2800万トン)と陸地の河川の流れ(年間2億4400万トン)により海洋に流れ込み、1億1900億トンは大気に再び放出され、年間2億3300万トンが有機炭素の形で陸地の水生生態システムに保存される。このため実質的な吸収量は年間7億500万トンとなる。(編集SN)

 「人民網日本語版」2010年4月15日

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