多くの科学研究により、遺伝子と肥満には様々な関係があることが判明した。中でも「肥満関連遺伝子」と呼ばれる「FTO遺伝子」は、肥満化をもたらす「元凶」かもしれないと見られている。「科技日報」が8日に伝えた。
北京生命科学研究所と天津大学の科学研究員はこのほど共同で、「FTO遺伝子」の発現タンパク質の結晶構造解析を世界で初めて実施、同たんぱく質はDNA脱メチル化酵素であることが改めて証明された。この研究結果は8日に出版された学術雑誌「ネイチャー」で発表された。
肥満は現在、人類が直面する深刻な健康問題の一つとなっている。現在中国の肥満者は9千万人に達し、体重過多者は2億人に達した。専門家によると、今後10年間で、中国の肥満者は2億人を超えるという。
肥満は糖尿病、高血圧、がんなどの様々な病気をもたらすだけでなく、寿命にも影響する。データによると、肥満者が早死にする危険性は肥満でない人の1.3倍-2倍になっている。科学研究によると、FTO遺伝子は新陳代謝を抑制し、エネルギー消耗効率を下げ、肥満をもたらすという。このため、FTO遺伝子および、その発現たんぱく質の研究は世界の生物医学分野で注目を集めている。
「人民網日本語版」2010年4月8日