英国で先月行われたファーンバラ国際航空ショーで、中国の国産大型旅客機「C919」の模型が展示され、高い注目を集めた。「科技日報」が9日に伝えた。
「C919」のライバル機はエアバスA320シリーズとボーイング737シリーズだが、これらライバル機は使用年数が長くなり、乗客の要求も高まりつつあるため、競争力が大きく下がり始めている。
現在は、ゆったりとしたスペースと心地いい空間を持つ、ワイドボディの中・短距離用旅客機が人気を集めている。C919はこの点に目をつけ、中・短距離用の民用旅客機のニーズに狙いを定めて開発を進めたため、エアバスA2320やボーイング737よりも高い競争力を持つ。
C919の製造を担当している中国商用飛機有限責任公司(中国商飛)の呉光輝副総経理(大型機プロジェクト総設計師)は、「C919旅客機の経済的寿命は9万飛行時間。毎日平均8時間使用したとすると、30年間使用できる。将来的に、国産大型機の年間生産能力は150機に達し、今後20年間での生産総数は計2300機に達する見込みだ」と述べる。
C919の仕入れと生産、組立ては全て中国企業が共同で行うため、コストが安い。さらに、素材には軽い複合材料を使用しているため、上述のライバル機よりも燃費を節約でき、現代の低炭素理念にも合致する。C919は市場投入後、その性能の高さ、価格の安さなどのメリットを武器に、エアバスやボーイングと競合していく。
中国商飛の陳進・市場販売部部長は、「中国の大型機は、速かれ遅かれ、ヨーロッパや米国の航空市場にも参入することになる。中国の仕入れコストと製造コストはボーイングやエアバスよりも安いため、中国が製造する初の大型機はライバル機種よりも絶対に低価格となるだろう」と述べる。(編集SN)
「人民網日本語版」2010年8月10日