ロシアの宇宙専門家Igor Lisov氏が19日に明らかにしたところによると、中国は最近、2基の衛星の距離をわずか数百メートルにまで縮めるテストに成功した。同氏によるとこの行動は、中国および他国の宇宙器観測に向けた演習である可能性が強いという。「新華網」が22日、ロシア「インタファクス通信」の19日の報道を引用して伝えた。
中国の衛星「実践12号」は一連の運行の末8月13日、中国のもう一基の衛星「実践6号」03組A星に接近した。目的は、宇宙飛行計画かもしくは宇宙器の観測のため、衛星同士が軌道上で接近する際の計算演習と見られている。
Lisov氏は、今回の衛星接近の目的は、宇宙器観測のためである可能性が高いと見る。なぜなら、中国は今回のテストについて、公式報道を一切行っていないからだ。もし有人宇宙飛行計画に関係があるならば、隠し立てする必要は全くない。
Lisov氏によると、6月21日-23日にかけ、「実践12号」は「実践6号」03組A星よりも3キロ低い軌道で運行していた。その後「実践12号」は少しずつ高度を上げ、8月13日には両者が同じ高度・速度に達した。その際、「実践12号」は「実践6号」よりも160キロ前に位置していた。
8月14日-15日にかけ、「実践12号」は調整を行い、2基の衛星の距離は27キロにまで縮小された。初歩的なデーターによると、19日遅く、2基の衛星の距離はわずか数百メートルにまで近づく見込みだという。(編集SN)
「人民網日本語版」2010年8月23日