LVの次はブルガリ 国家博物館問われる展示姿勢

LVの次はブルガリ 国家博物館問われる展示姿勢。

タグ: 中国国家博物館,ルイヴィトン展,ブルガリ,ソフトパワー,儒家文化

発信時間: 2011-09-13 13:18:41 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

3カ月前、中国国家博物館は「LOUIS VUITTON – VOYAGES」と銘打ってルイヴィトン展を行った。8月末終了したばかりで、今度はブルガリのご登場という。また、国家博物館は世論の的になりそうだ。

世間の疑問に答える形で発言した国家博物館の責任者によれば、文化クリエイティブ産業という観点から、イタリアのデザイン美学、製造技術、ブランド管理や産業成長の軌跡は、参考にする価値が非常に高いという。

ビジネスブランドの展示はいけないものではないが、少なくとも工夫が必要で、その国家における立場や我々の文化に与える影響などを説明する必要があるだろう。しかも、独立した一つのブランドだけの展示会であるのだから。また、どうであろうと、たった100年程度の歴史しかないビジネスブランドの持つ文化的要素やそこから伝わる意義は、中国数千年の深遠な文化が残した文物と比べ、世界最大の博物館の48の展示室を使用するにふさわしいのだろうか?

博物館は短期的な臨時展を行うことは可能だが、まず基本的な陳列ありき、だろう。国家博物館には、中国が持つソフトパワーの文化の窓口的な役割が望まれている。残念なことに、その展示は思想的にも陳列方法的にも、歴史伝承という責任感が感じられないものが多い。

シンガポールを参考にすると、長い歴史がある国ではないため、博物館にはほとんど文物といえるものがないものの、この国が融合してきた過程が非常によく理解できる展示となっている。中でもアジア文明館はアジア各国の文明が紹介され、中国を紹介している展示では中国の儒家文化がしっかりと説明されている。

翻って中国の国家博物館には、歴史的な観点から所蔵品の収蔵、展示、説明、陳列がなされるべきだ。参観者が我々は誰で、どこから来たのか、歴史的な発展の趨勢や方向がわかる展示であるべきで、また他国の文明の展示にも責任を負う必要がある。科学的な計画を立てて各国の博物館の展示とよい交流を行い、中国の文明の世界文明の中での立ち位置を説明する。国家博物館のプラットホームで、古代エジプト、古代ギリシャ、インダス文明、古代ローマ、古代インドのなどの世界文明展を誘致することはさほど難事とは思えない。

国家博物館を参観する場合、無料で参観しようと思えば数時間の行列に並ぶ必要がある。10元のLV展の参観チケットを購入すれば行列の必要はない。多くの人は行列に並ぶならと10元を払う。国家が25億元を投資して改修した博物館が、このような恥ずべき展示状況であるのは能力の問題ではなく、どのような思想で展示をしているのか、その視点や思惑の問題だと思われる。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年9月13日

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