6割以上が「北京が好き」または「北京が大好き」
26歳のフランス人記者、マット(仮名)さんが北京にやって来たとき、安定門のそばに部屋を借りた。彼の好きな胡同がすぐ近くだったからだ。彼は王府井や五道営にあるようなイミテーションの古い建築が嫌いだった。それより胡同や鐘鼓楼で見られるような、本当の「老北京」の雰囲気が好きなのだ。
于中美さんも「老北京」の雰囲気が大好きだ。2007年、彼女が舞踊を学ぶためにひと夏を北京で過ごしたときに住んだのが鼓楼近くだった。練習が終わると、12歳の彼女は雍和宮や後海あたりまで走ったり、古い建築を見ながら一休みしたりしていた。
この2人は特殊例ではない。三千年以上の歴史を持ち、相対的に多くの古い建築を残す北京は、外国人にとってかなりの魅力となっている。調査によると、61.7%の外国人の若者が「北京が好き」、「北京が大好き」と回答している。具体的な魅力として「文化的雰囲気」(34%)、「仕事の機会が多い」(21.7%)、「人々が友好的」(20.2%)が挙げられる。 多くの外国人の若者にとって中国文化が魅力的だとはいえ、中国語の勉強は頭の痛いことである。アフリカのガボンから来たジョアイラさんが最初に覚えた中国語は「別着急(焦らないで)」と「慢慢来(ゆっくりやろう)」の2つだった。彼女の弟は中国語をうまく学べなかったことから、中国滞在もそこそこにフランスへ行ってしまった。