先日開かれた第10回中国国際映画アニメ著作権保護・貿易博覧会でペン回しコンテストが行われ、米国、フランス、ブラジルなど世界各地からペン回し愛好家が集まり、様々なテクニックを披露した。
これは二次元分野の拡張の1つの縮図にすぎない。カルチャー産業の内容が多様化するにつれ、近年、二次元カルチャー市場および関連分野は大幅な成長を遂げている。アニメや映画、人気ゲーム、サイト「Acfun」や「Bilibili」の人気、各種の二次元動画の普及に至るまで、長期にわたり主に若者から支持されていた二次元は「マイナー」な文化から「メジャー」化つつある。
二次元はどこから生まれたか
中国の二次元業界報告の定義に基づくと、二次元カルチャーはACGNを主体とする平面の世界にあり、二次元グループの形成の独特な価値観と理念によって生まれた。ACGNとは、アニメ(Animation)、漫画(Comic)、ゲーム(Game)、小説(Novel)の略称である。
二次元カルチャー愛好家からアニメ業の事業者になった王偉文さんは、二次元カルチャー内部の異質性を深く感じている。「グループごとに好みが違い、程度により排他性もあり、小さなグループを整合するのは難しい」と話す。
あるネットユーザーはQ&Aサイト「知乎」で、「二次元グループに共通する特徴は何か」と質問した。その答えは、「生理的な特徴のほか、自分と個性を追求することがこのグループに共通する心理的特徴と言えるかもしれない」というものだった。
中国伝媒大学ゲームデザイン科の陳京煒主任は、「二次元の世界に相対するものは三次元の現実世界である。非常に豊富で多様な特性がある点もこの文化が繁栄した大きな要因である。二次元カルチャーには自身の完全な言語体系があり、現実と別の世界と言え、豊富な文化背景と各種の題材により自分の興味のあるものを探せる」と話す。
陳京煒氏は、二次元は現実世界を反映しながらも、現実を超えた、または現実と全く違う要素も含むと考える。「リアルでも幻想的でも、反映するのは純粋な善と悪である。二次元グループは純粋な精神世界を必要とし、現実世界との違いを求めている」と話した。