2019年4月17日、エジプト全国大学生中国語漫才コンテストで挨拶するカイロ大学孔子学院の中国側院長の王恩界氏
中国とエジプトの二国間関係の発展に伴い、エジプトの中国企業と中国人観光客の数が増加し、中国語はエジプト人学生の視野に入り、多くの若者が中国語を就職に生かせる技術にしている。
「言語の魅力」から「文化の魅力」へ
2007年、中国語教育を目的としたカイロ大学孔子学院が設立した。エジプト、北アフリカで最初の孔子学院である。カイロ大学孔子学院の中国側院長の王恩界氏によると、カイロ大学孔子学院はエジプトで影響力をますます高め、今年の学生数は6000人を突破し、うち社会人は40%に達する。
1カ月前に幕を下ろした「漢語橋」中国語コンテストで優勝したエジプト人女性の詩雨さんは中国語との縁について、「最初は中国語を学べば就職のチャンスが増えると思って選択したが、学んでいくうちに中国語と中国文化が好きになった。特に、2017年に山東大学に留学していた期間、学校で農村部の教育支援に行き、心に残る経験を通して中国をより深く知り、将来の就職の方向も決めることができた。その後、私は中国語教員になりたいと思うようになった。母校のカイロ大学中国語科で中国語を教える仕事をしたい」と述べた。
詩雨さんのような学生はほかにもいる。王恩界氏によると、多くの学生が学んでいるうちに学習動機が変わり、最初の就職のためという外発的動機から中国語、中国の歴史と文化に興味があるという内発的動機になる。この変化も孔子学院の教育の優れた成果を示している。一部の学生は孔子学院で学業を終えた後に中国に留学し、中国語教育と漢文化研究に従事する。
カイロ大学孔子学院は中国語を教えるほかに、国慶節や中秋節などの中国伝統祝日の期間中にストーリーコンテスト、硬筆書道コンクール、映画上映、太極拳、民学鑑賞などの活動を行い、学生らは充実した活動に参加しながら中華文化に対する理解を深める。
2019年8月22日、2019年「漢語橋」で優勝したカイロ大学孔子学院中国語科の詩雨さん
「相互学習・参考、協力発展」の理念の普及
カイロ大学孔子学院の理念普及について、王恩界氏は、「中国の孔子学院が普及を進めるのは主に言語だが、言語を文化理念と切り離すことはできない。言語教育の背後で相互学習・参考、協力発展の理念を伝えると言える。西側メディアは長期にわたり国際世論構造を主導し、多くのエジプト人学生が西側メディアを通じて中国を知っており、ある程度の曲解も当然ある。我々はエジプト人学生の疑問に答え、一部の問題は観点が異なるかもしれないが、違いは違いとして尊重しながら共同点を探るよう努めている」と述べた。
王恩界氏は、「日常の教育において、教員らは中国語教育と中華文化の宣伝を行うと同時にエジプトの伝統文化と風習を尊重し、身をもって手本を示している。エジプト人学生から徐々に支持され、多くのエジプト人が中国語学習を通して中国を深く知りたいと思うようになった」と付け加えた。
カイロ大学孔子学院は設立時の学期の学生数はわずか数十人だったが、2018年は6000人に達した。カイロ大学孔子学院の今後について、王恩界氏は「孔子学院の未来の発展と中国の発展は密接に関わっており、中華民族の偉大なる復興の歴史の進展に伴い、海外の孔子学院はますます成熟し、教育活動も深く浸透すると信じている」と話した。
2018年10月5日、カイロ大学孔子学院がエジプト国立博物館で開催した「孔子文化デー活動」。中国文化がエジプト国立博物館に展示されたのはこれが初めて
2018年10月5日、「孔子文化デー活動」期間に中国伝統楽器の古筝を演奏するカイロ大学中国語科の夢潔助教授
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年9月12日