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東方の中国　はるか遠い場所ではなくなった

タグ：孔子学院

発信時間：2019-09-12 11:06:08 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

ハイデルベルク大学孔子学院の中国側院長の翟宜疆氏

17世紀、ドイツ人哲学者のライプニッツに中国を絶賛した。『中国最新事情（前書き）』に、彼は中国と欧州は世界の両極で、2種類の全く異なる文明であり、互いに学び、長所を取り入れ短所を補うべきだと記した。彼は400年以上後の現在、中独両国の文化交流が常態化していることを予想していなかったかもしれない。ドイツの庶民にとって、中国ははるか遠い場所ではなくなった。

　悠久の歴史を持つドイツの大学の町ハイデルベルクで、ドイツ人は中国人とともに春節を祝い、「中独文化対話」や「漢学の大衆化」などのフォーラムに参加し、現地の小・中学生は学校で本格的な中国語に触れて本当の中国を知ることができる。これらは全て中国語普及と文化交流を行う孔子学院のおかげである。頻繁化する文化交流において、孔子学院は重要な架け橋と紐の役割を担っている。

　2009年9月、上海交通大学とハイデルベルク大学はハイデルベルク大学孔子学院を共同設立した。ドイツ国内で11校目の孔子学院である。中国側院長の翟宜疆教授によると、ハイデルベルク大学孔子学院は運営から10年で、教育規模と教育形式において重大な進歩を遂げた。2010年春学期の学生数は100人に満たなかったが、近年は毎年400人前後を維持し、多いときで500人を超えた。そのほか、設立当初のクラス形態は中華系児童が中心だったが、現在は完備されたカリキュラム体系を形成している。

第9回世界孔子学院大会で、ハイデルベルク大学孔子学院は「優秀孔子学院」の栄誉称号を獲得した（2014年12月）

　翟宜疆院長はインタビューで、2012年から孔子学院はハイデルベルク大学漢学科、ロバート・ボッシュ財団と共同で「中国は校内にあり（China an die Schulen）」プロジェクトを実施していると紹介。ハイデルベルク大学漢学科の学生と孔子学院のボランティアが定期的にチームを結成し、現地および周辺の小中学校で「中国デー」イベントを開催する。同イベントは毎年10校以上で実施し、多くの学校がイベント後に中国語選択科目の開設を検討する。そのため、中国語授業を開設する学校は毎年8～10校を維持している。

　カリキュラムの設置において、ハイデルベルク大学孔子学院は「インターネット＋」の発展傾向に合わせ、中国語学習ムークを率先して開設した。ムークとは、大規模な開放型のオンライン授業で、「インターネット＋教育」の産物である。『新実用中国語初級教程』（Chinesisch mal anders）授業は2019年2月に開始してから、3回の教育実践を行った。ムークは教員と学生のコミュニケーションを強化するだけでなく、時間のない働く学生の学習時間をより柔軟にする。

　ハイデルベルク大学孔子学院が成長し続ける理由について、翟宜疆教授は、中国の急成長、対外開放の深化、中独両国の交流・協力の深化が前提で、制度を土台に、孔子学院特有の中外協力理念も活動の展開を有利にしたとの見解を示す。また、「ハイデルベルク大学孔子学院に関して言えば、理事会と作業チームは両国が共同で結成し、ドイツ側の人員はドイツ人のニーズと特徴を理解し、現地の状況を熟知し、文化の差がなく、孔子学院の各項目の言語文化活動をスムーズに進めることができる。中国側の人員は中国語教育と中国文化研究の面に長け、中国の国情と国内の提携校の状況を理解し、中国語普及と両国の文化交流作業を進める能力がある」と述べた。

ハイデルベルク大学孔子学院を訪問した在ドイツ・フランクフルト中国総領事館の王順卿総領事（右から3番目）一行（2018年4月）

　ドイツの孔子学院はハイデルベルク大学だけではない。2018年時点で、ドイツ国内に19校の孔子学院と6クラスの講師教室があり、中国語教育を行う小中学校、職業学校は300校を超える。これらの機関が開設する文化講座はドイツ人が中国の伝統を知る窓口になり、言語講座は現代の中国を知る鍵となっている。翟宜疆院長は、「孔子学院はまだ若い。ゲーテ・インスティトゥートやセルバンテス文化センターなどのより成熟した言語文化機関の多くの成功の経験は参考にする価値がある。ハイデルベルク大学孔子学院が次の10年式典の時にドイツ語圏で有名な中国語教育機関になり、ドイツ人が中国を知る権威あるプラットフォームになっているとよい」と期待を示した。