月探査衛星「嫦娥(じょうが)1号」に携わる各分野の専門家が21日、西昌衛星発射センターで、打ち上げ前最後の審議会を行った。衛星打ち上げの準備作業は順調に進んでおり、打ち上げが成功し予定通り軌道入りを果たせば、11月6日に最初の月写真が送られてくることになっている。
嫦娥1号には予備用の衛星が用意されている。打ち上げ失敗の場合には、失敗の原因を分析した後、予備衛星に改良を加え、月周回探査の計画を再開することができる。予備衛星の打ち上げまでは1年以上の研究猶予期間を置く。主な設計は嫦娥1号と同じ。予備衛星は、打ち上げが理想的な成功を収めた場合でも、さらに改良を加えることによって中国の月探査事業に一層の深さと広がりをもたらすことを役割としている。
国防科学工業委員会がすでに公開発表したところによると、嫦娥1号の主要任務は、月表面の三次元立体映像撮影・月表面の有用元素含有量と物質分布状況の分析・月の土壌の厚さ観測・地球と月の間の環境調査。すべてが順調であれば、嫦娥1号は3カ月以内に全ての決められた任務を終え、寿命1年の残りの時間を別の研究に充てることにしている。
写真:まもなく「嫦娥1号」の打ち上げを行う西昌衛星発射センターの打ち上げ施設
「人民網日本語版」2007年10月23日