北京航天飛行控制センターは、月探査衛星「嫦娥一号」によって撮影された月立体画像が公表されたことは、同衛星の月軌道への投入作業後スタートした軌道上での各種観測テストがほぼ完成したことを示すものだとコメントした。
北京航天飛行控制センター・チーフエンジニアの王也雋氏によると、「嫦娥一号」が11月7日に月周回軌道に入った後、同センターの計画にもとづき、各関連観測コントロールステーションは衛星および衛星ペイロードに対する軌道上での観測テスト作業が実施されたという。約20日間の間に、衛星の軌道調整が行われた以外に、衛星ペイロードに対する「測定実験」が次々と繰り広げられた。また、作動中の科学機器の相互影響の有無についても調査が進められた。
王氏は、これらの観測テストのうち、衛星に搭載されたCCD(電荷結合素子)立体カメラを用いた作業が比較的多いと語る。北京航天飛行控制センターが遠隔指令を発し、カメラのスイッチが入り月表面を撮影する。カメラが撮影した画像情報を地上で受け取った後、カメラの撮影パラメーター調整を繰り返し、最も効果的な月の立体画像が入手できたという。
「人民網日本語版」2007年11月27日