「嫦娥一号による最初の月の画像はアメリカのコピー」という見方は事実無根

japanese.china.org.cn  |  2007-12-03

「嫦娥一号による最初の月の画像はアメリカのコピー」という見方は事実無根。中国月探査プロジェクトの首席科学者、中国科学アカデミーの欧陽自遠会員は12月2日、ネットで広がっている「嫦娥一号による最初の月の画像はアメリカの画像をコピーしたもの」というデマを批判し、「嫦娥一号が伝送してきた画像は確かに本物である。撮影、伝送、受信、処理などいった一連の非常に複雑なプロセスを経て形成されたもので、アメリカにより撮影された画像とは細かい相違がある」と語った。欧陽氏は、さらに次のように述べた…

タグ:嫦娥一号

発信時間:2007-12-03 11:33:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

嫦娥一号による最初の月の画像
 
 

アメリカが公表した月の画像

 

中国月探査プロジェクトの首席科学者、中国科学アカデミーの欧陽自遠会員は12月2日、ネットで広がっている「嫦娥一号による最初の月の画像はアメリカの画像をコピーしたもの」というデマを批判し、「嫦娥一号が伝送してきた画像は確かに本物である。撮影、伝送、受信、処理などいった一連の非常に複雑なプロセスを経て形成されたもので、アメリカにより撮影された画像とは細かい相違がある」と語った。欧陽氏は、さらに次のように述べた。

中国とアメリカが公表した画像は、ともに月面の同じ地域を撮影したものであるため、似ているのは当然のことである。しかし、よく見比べると、中国が2007年に撮影したものと、アメリカが2005年に撮影したものとは、やはり細かい違いがある。

カナダ在住の華人、劉君(音訳)氏はこのほど、ある部分をよく見てみると、嫦娥一号による画像には、二つのクレーターが写されているが、アメリカの画像ではクレーター1つしかないと違いを指摘した。これは、アメリカ側の写真の解像度が低いか、2005年から2007年までに、月面は小さな天体がぶつかり、新たにクレーターができたという二つの原因が考えられる。

嫦娥一号により撮影された最初の月の画像から、いろいろな情報が読み取れる。この画像に映されているのは、月の南半球の高地であり、反射率が割合に高いため、やや明るくなっている。39億年ないし42億年前に形成された斜長岩に覆われており、クレーターが多くて密度も高い。画像の右上のやや暗い色合いの地域は、クレーターの中に暗い色合いの玄武岩充満しており、32億年から38億年前に形成されたと見られる。形成年代がやや遅いので、クレーターが割合にまばらに分布し、密度も低い。クレーターは、碗形、中心錐形、多環状形など、さまざまな形をしているが、多環状型がもっとも多く、これは月面への衝撃によりクレーターの周辺も断裂して形成されたものである。各クレーターにはそれぞれの形成過程があり、月の歴史を物語っている。

 

「チャイナネット」2007年12月3日

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